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2012年8月23日木曜日

千年鶴

映画「風の丘を越えて ソピョンジェ(西便制)」(1993年)の続編にあたる、映画「千年鶴(原題:천년학)」(2006年)を、 韓国文化院ハンマダンホールで見る。両編ともにイム・クォンテク監督の作品である。

それぞれ生い立ちの違う二人が、姉弟としてパンソリ師匠に育てられる映画「風の丘を越えて 西便制」は、パンソリのひそかな伝承を神話のごとく描いたからこそ、人々の共鳴を得たのだろう。姉と弟のその後を、プロットに追いつくように語られる「千年鶴」には、期待されるような幻想はなく、生身の人生だけが横たわる。
盲いた姉を探し求める弟に、果たして理があるのだろうか・・・人生を経るということは、つまり離別したときのままではない自身の理を問われることでもあるようだ。

KBS WORLDの「国楽の世界へ」は何度となくパンソリを聞かせて、その歴史を教えてくれる。そんなパンソリが物語の、それも庶民感情ままの場面で歌われると、今までと違って聞こえてくる。

(本ブログ関連:"西便制")