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2013年3月31日日曜日

春雨は好きですか

春雨の気配がしてのんびり家にこもっていると、陽がすっかりかげってしまった。春の日はあっけない。歳とともに時間が加速するよ・・・それでも子どもたちの元気な遊び声は、通りにこだましていた・・・彼らには、晴れの隙間を見つけて遊ぶのに十分な時間があるようで、春休みはすることでいっぱいだ。

春雨の歌は、イ・ウンハ(이은하:イ・ウナ)の「春雨(봄비)」(歌詞)もいいけれど、春の若者の臆病で不器用な恋の物語は新鮮で、フォークグループ・ペタラギ(배따라기)の「きみは春雨がとても好きですか(그댄 봄비를 무척 좋아하나요)」(1984年、歌詞)はどうだろうか。(他のYoutubeで、ヤン・ヒョンギョンのソロ・ステージを見られる)

(本ブログ関連:"きみは春雨がとても好きですか")


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2013年3月30日土曜日

花冷え

3月下旬、桜が満開になってから急に冷え込んだとき、「寒の入り」と「花冷え」のどちらで説明できるか調べたことを本ブログ(3/27)に記した。気象庁の用語に「花冷え」はなかったが、3~4月に再び寒気がくる「寒の戻り」はあった。

一般的な言葉として「花冷え」は、平年桜が満開する4月に襲う寒気と解釈したが、NHKのニュース中の天気予報でも気象予報士が、今日の冷え込みを「花冷え」といっていた。
結局、桜の開花時期であればカレンダーと関係なしに、「花冷え」の言葉は問題なく使えるのだろう。

ところで、今日の景色は寒風にさらされ、どんよりした空から漏れてくる光に錆びついていた。まるで薄赤茶色のフィルターを装着したカメラのファインダーから覗いているように見えた。おかげで、桜の花の薄桃色がいつもより増したようだ。イメージに合致しているといった方がよいかもしれない。風に舞う花弁も美しいが、路端に吹き集められた花びらが毅然として色合いを誇っているようにも見えた。

先日、朝のラジオニュース番組で、著名な気象予報士が面白いことを語っていた・・・その内容については更に確認しますといっていたが、結果を知りたい。
・桜の花が白く見えるのは、紫外線のせい?
・年寄りの目は経年、紫外線にやられているので、桜が白く見える?

天気により、桜の色合いが違うことについて、今日の空模様から何となく納得できるが、年寄りの目については・・・どうなのだろう。
実は、青い目の場合、補色が強調されて、風景が赤っぽく見えるのではと・・・素人考えしているが、どんなものだろうか。

2013年3月29日金曜日

立川断層2013 (続)

今年2月7日に発表された立川断層帯の掘削調査結果について、今月28日になって、次のように修正発表されたと、YOMIURI ONLINEの記事「立川「横ずれ断層」は誤り、東大地震研が修正」(3/28)は下記のように報じている。(抜粋)

・掘削調査で確認した地層のずれは、断層ではなく土木工事などでできたとみられること。
・従って、断層は今回の調査で新たに発見したと思われた水平に動く横ずれ型ではないこと。

(本ブログ関連:"立川断層")
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・東京大学地震研究所などの研究チームは28日、武蔵村山市で実施した立川断層帯の掘削調査で今年2月に「断層の証拠」と発表していた岩石のような塊は、セメントとみられる人工物だったと修正した。
・研究代表者の佐藤比呂志・東大地震研教授(構造地質学)は「社会的に誤解を与えた」と謝罪した。

立川断層帯はこれまでの地形や地質の調査などから、東京都から埼玉県にかけて延びる活断層であることが分かっている。だが、最後にいつ動いたかなど詳細については不明な点が多いため、活断層や地質調査の第一人者として知られている佐藤教授を代表とする研究チームが文部科学省の委託を受け、今年度から3年計画で調査を始めていた。
・研究チームは昨年10月~今年2月、同市の日産自動車村山工場跡地に長さ250メートル、幅30メートル、深さ10メートルの巨大な溝(トレンチ)を掘削し、断層の位置や形状などを調べた

・調査では断層があると予想していた場所に地層の食い違いが見つかったため、「断層の可能性が高い」と判断。さらに、岩石の並び方などから、断層は水平に動く横ずれ型だとも推定していた。立川断層帯は断層が縦にずれる逆断層型というのが定説だったため、横ずれ型であれば震度分布が変わり、被害想定の見直しを迫られる可能性があった。2月6~9日には調査地点が一般公開され、佐藤教授らが分析結果を説明していた。しかし、現場を見た土木関係者から人工的な土地改変の影響の可能性を指摘され、掘削をさらに進めた結果、地下深部にまで地層の食い違いが見られないことが判明。岩石のような塊は工場施設の外壁があった場所の直下にあった。
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結果として、地元市民は何を知ったことになるのだろうか。

2013年3月28日木曜日

ラファエロ展

昨日までの寒さは一体何だったのかと思うほど、今日は暖かだった。春らしい陽気に誘われて、上野にある国立西洋美術館で開催中の「ラファエロ(Raffaello)」展を見に行くことにした。

ルネッサンス期に、わずか37歳で生涯を終わらせたラファエロ・サンツィオ(1483-1520年)の作品展だが、同展によれば「ヨーロッパ以外では初となる大規模なラファエロ展」という。今までこのような特別展がなかったことにちょっと不思議な気がする。(ラファエロに対する評価の風潮がそうさせたのかもしれない)

(本ブログ関連:"ラファエロ")

上野駅の改札口を出て驚いた。小さな子ども連れが多いのだ。春休み?・・・地元の小学校のスケジュールを調べると「3月26日~4月5日までは春休み」とのこと・・・なるほど、もう春休みだったのか。子どもたちは、動物園に行くのかな。
ラファエロ展も観客が後を絶たないほど盛況だった。一部の絵の前では、人だかりして鑑賞がままならないものもあった。混雑時の音声ガイドは、鑑賞の流れにサオさすような気が・・・。

さて、今回の展示画のなかで、まず見たかったのは、作品「大公の聖母」(1505-1506年)だ。フィレンツェ時代に、レオナルド・ダビンチの「繊細な明暗法の影響を受けた」(ラファエロ展「カタログ」:p.76)もので、聖母の穏やかなまなざしに心安らぐ・・・慈愛と、そして未来への微かな不安まで感じる。
この絵の聖母子の背景は、後世に黒く塗りつぶされたというが違和感ない。そう思い込んでいるからだろうか、むしろ絵に落ち着きと静謐すら感じさせる。

北方ルネッサンス好きにとって、おやっという思う解説があった。作品「エリザベータ・ゴンザーガの肖像」(1504年頃)だ。ラファエロが生まれ育ったウルビーノの地に戻り、ウルビーノ公妃となったいささか権高さを漂わすエリザベータを描いたものだ。
「同時期のほかの画家と同様、ラファエロがウルビーノの宮廷でも人気を博していたフランドルの肖像画技法に高い関心を払っているが、その結果、背景に見える風景描写に注意を払うようになった」(同展「カタログ」:p.74)という。実際、あのゴツゴツした岩の雰囲気は、フランドルにあるというよりも、北方の画家がアルプス越えしてまでイタリアに学ぼうとしたとき、アルプスに至る道すがら見た山景ではないだろうかといつも思っているのだが。
フランドルの画法が、逆にイタリにも影響を与えていたというのは楽しい。

カタログの解説「ラファエロ像の変遷と偶像化の過程」(同展「カタログ」:p.34、渡辺晋輔)にも触れられているのだが、ラファエロの下絵を元に作られた版画「パリスの審判」(1513-1515年、マルカントニオ・ライモンディ)の人物配置がおもしろい。版画右下3人の人物配置が、発表時に道徳的に問題視されたマネの作品「草上の食事(昼食)」(1862-1863年)と同じだからだ。このモチーフは、古代のレリーフ以来使われたものだそうだが、どうやらモネの絵の強烈なインパクトから、版画の構図に目がいったというのが正解だろう。

そうそう、ラファエロの作品「自画像」(1504-1506年)はおなじみだ。

(資料)韓国50代アジョシ

韓国の50代、特にサラリーマンについては、定年が50代半ばということもあり、その選択に直面するのが早いため、人生観に大きく反映するようだ。朝鮮日報の記事「【萬物相】男が50歳を過ぎたら」(3/27、朴海鉉[パク・ヘヒョン]論説委員)は、50代男性(アジョシ)の置かれた状況を次のように報じている。(抜粋)

(本ブログ関連:"50代")
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・心理学者によると、男が50歳を過ぎれば「第2の思春期」を迎えるという。ちょっとしたことでイライラし、すぐに泣き出してしまうこともあるらしい。また50歳を過ぎると知識や経験も豊富になり、若い人たちにあれこれおせっかいもしたくなるため、世代間の葛藤も増えてくる。そのためか退職して仕事をしなくなると雑念が増え、自分で自分の心と体を痛めつけてしまうことがよくあるようだ。

韓国でベビーブーム世代といわれる50歳から58歳の年代は715万人もいる。親の世話だけでなく、子どもを大学に行かせ、結婚もさせなければならないため、人生のあらゆる重荷を背負っているかのようだ。男たちは老後の備えもできていない平均53歳の若さで仕事をやめてしまう家では家長としての権威もずいぶん前から色あせた。元気を失った50代の男たちが増えたためか、彼らを慰めるための書籍が相次いで出版されている。

・男が50歳になって過去を振り返ると、誰でも後悔することが山のようにたくさんあるはずだ。それでも人生のさまざまな苦労を乗り越え、何とかここまで生きてきた。50歳という沼にはまって全ての活動をやめるのはまだ早い。まだまだ元気は残っているはずだ。
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2013年3月27日水曜日

寒の戻り

先週、土曜日が桜の満開で、もしかしたら見納めかもしれないと気をもんでいたが、ここ数日の寒さで、来週の日曜まで桜の咲き誇る姿を見ることができそうだ。

それにしても寒さがつづく。冬に逆戻りのようだ。
気象庁の予報用語「気温に関する用語」の項に、「3~4月に再び寒くなること」を「寒の戻り」としているので、ここ数日の具合に当たるだろう。
同用語には、よく使われる「花冷え」が載っていない。ただし、「こんにちは!気象庁です!平成23年3月号」に、「4月になってからも寒気が入って寒くなることを示す『花冷え』という言葉もあります」との記述がある。平年の4月にこそ、満開を迎える桜に「花冷え」の言葉が合っているのだろう。

まだまだ寒い。衣替えどころか、ストーブをしまうこともできない。

2013年3月26日火曜日

KBS WORLD「国楽の世界へ」 金明煥

KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(3/20)に、人物シリーズ72回目として、パンソリ(ひとつの物語[例:春香歌]を語りと歌で表現する音楽)の伴奏打楽器に使われるプク(太鼓、북)の名人金明煥(キム・ミョンファン、 김명환)を紹介した。

まずパンソリとプクの関係について解説が始まった。
・パンソリは、プクのリズム(長短)を頼りに物語を展開する。パンソリ界には、「一に鼓手(コス、고수)、二に名唱(ミョンチャン、명창)」という言葉があって、互いに息を合わせる重要性を語っている。
・名唱の影になりがちな中にあって、1978年に鼓手として初めて無形文化財芸能保有者に指定されたのが金明煥である。

▼金明煥のプクによる「春香歌(춘향가)」の中から「恋歌(사랑가)」を聴く。少々、唱者の迫力に・・・というより、抑制するようにリズムをとっているのかな。(宝城[ポソン]ソリ)

次のように金明煥プロフィールが紹介された。
・1913年 全羅南道谷城に生まれる。幼いときからレコードなどで国楽に親しむ。
・東京留学時、父の病のため帰国し結婚。妻の実家でプクを学ぶきっかけを得て、張判介(チョン・パンゲ、장판개)名唱に師事してパンソリとプクを始める。
・1930年代 林承根(イム・バンウル、임방울)名唱の口演に鼓手として正式デビューする。
・戦後、鄭應珉(チョン・ウンミン정응민)を訪ね、「宝城(ポソン)ソリ」を長く学び、伴奏で右に出るものが居ないといわれた。

▼金明煥のプクと、咸洞庭月(ハドンチョンウォル、함동정월)の「チェ・オクサム流カヤグムサンジョ」を聴く。カヤグムとプクの研ぎ澄まされたようなリズムのかけ合いがいい。

(咸洞庭月の業績について語られた・・・「カヤグム(伽耶琴)サンジョ(散調)」の復活を果たす)

▼金明煥の歌による短歌「鎮国名山(진국명산)」を聴く。「山からが良ければこそ立派な人物が生まれる」とソウルの山景を賛美する・・・のだろう。ゆるりと背景を見廻すように歌う。

2013年3月25日月曜日

イ・ソンヒの「因縁(인연)」

イ・ソンヒのバラードに、国楽が加わった後、さらに東洋的な色彩を重ねたのが13集「四春期」(2005年)収録の「因縁(인연)」かもしれない。その流れは、「炎のように蝶のように(불꽃처럼 나비처럼)」(2009年)や「狐の嫁入り(여우비)」(2010年)に引き継がれる。

彼女の「因縁」には、わずかな出会いでかなわぬ想いを、せめて輪廻で縁を果たそうと願う東洋的な香りがする。

(本ブログ関連:"因縁(인연)"、"炎のように蝶のように(불꽃처럼 나비처럼)"、"狐の嫁入り(여우비)")



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2013年3月24日日曜日

東秩父村朝日根と寄居町五ノ坪

昨年5月に河津鉱山の鉱物採集に参加できなかったが、今回同じメンバーと共に、埼玉県東秩父村朝日根(パンペリー石の日本の第1号産地)と同寄居町五ノ坪に鉱物採集に出かけた。

提案メンバーに今回も現地まで連れていただき、採集の支援もしてもらったこと感謝、感謝。

第一ステップの集合が、いつもより近いJR駅だったので、明るんだ朝を余裕を持って家を出ることができた。そこから、毎度同乗させていただく車にメンバーと一緒に道中の会話を楽しんだ。

健康を主眼に参加したが、足取りが相変わらず定まらないで、みなに迷惑をかけてしまった。

さて、採集成果は次の通りで、実質いただきもので花を添えるといった体だが。

・埼玉県東秩父村朝日根: パンペリー石(脈状・・・繊維状を採れず)、曹長石(微小結晶群)、黄鉄鉱、黄銅鉱(紛失)、不明(微小柱状結晶群)
・埼玉県寄居町五ノ坪: クロス閃石、翡翠輝石(?)、磁鉄鉱+蛇紋岩

帰りの車中で、助手席に座りながら眠りこけてしまい、気付けばナビ役を後部席のメンバーにしていただいていた・・・スミマセンでした。

2013年3月23日土曜日

お花見

天気予報のお花見解説によると、空模様から今日の方が適しているだろうとのこと。野川に沿って隣接するものの、西武多摩川線に東西に区分されたような武蔵野公園と隣接の野川公園を巡った。

最初に武蔵野公園を歩く。家族連れの楽しそうな声があちこちから響いてきた。野川の北側にある調節池は、大雨でない限り普段は空床になっていて、今日のような晴れた日には集い楽しむ場所として最適だ。
 
写真の桜木立の奥には広場があって、本来そこで観桜するのだが、調節池の涸れた川床で花見をすれば、そこから見上げる桜の豪華さに酔いしれることだろう。そして、野川の南側グラウンドからは、野球観戦に叫ぶ子どもたちの声がひっきりなしに聞こえてきた。

次に、隣りの野川公園を巡る。公園敷地は、桜並木がつづく東八道路で南北に分けられていて、南側のエリアには桜木立が多く分散している。庶民的なお花見というよりは、公園散歩に適している。長い距離を歩いたので、喉が渇く。敷地の広さに比例して、家族連れも多く、休日をのんびり楽しめる場所だ。

(付記)
外資系ファンドに西武HD(ホールデイングス)が西武多摩川線、秩父線、山口線など不採算分野の売却など要求されているそうだが、まさか廃止はないだろう・・・沿線の生活、通学に影響が大きすぎる。

2013年3月22日金曜日

桜満開

「桜(サクラ)」の花弁は5枚、属するバラ科の「バラ」の原種をたどって見れば、やはり花弁は5枚だ。
鉱物にもサクラの名を冠した「桜石(さくらいし)」があって、元々「菫青石(きんせいせき)」が時とともに一部雲母化してできたもので、六角柱状の断面を見ると、あたかも花弁模様になっている。
ところで桜石の花弁の数を・・・よ~く見ると、6枚だ。
ちなみに、京都府亀岡市の桜天満宮にある桜の木の下の桜石は有名で、国の天然記念物になっているという。

さて、都心の桜が開花したのは先週土曜日の3/16だった。一週間後の今日、桜が満開した。日本経済新聞の記事「東京都心で桜満開 平年より12日早く」(3/22)は次のように報じている。(抜粋)

・気象庁は22日、東京都心の桜(ソメイヨシノ)が満開になったと発表した。満開は今シーズン、全国で初めてという。平年より12日早く統計を取り始めた1953年以降、最も早かった2002年に次ぐ2番目の早さ

・同日午前、東京・千代田の靖国神社の標本木で、8割以上が開花しているのを同庁の職員が確認した。
 
・東京都心は朝から晴れ間が広がり、同日正午の気温は14.7度。最高気温は4月中旬並みの19度まで上がる見込み。

2013年3月21日木曜日

石の楽しさ

鉱物趣味には、鉄道趣味ほど細分化されていないと思うが、いくつかの範疇に分類されるだろう。

ひとつには、鉱物採集がある。自ら行動し、他者より抜きんでた標本を採集することが目的となる。結果として、新発見にも通じるわけで、鉱物分類の一翼も担えることになって、博物学や鉱物科学につながることもできるだろう。採集に一途なひとを見ていると、他の採集趣味のひととどこか心情に共通するものを感じる。まさにマニアたる醍醐味なのだろう。

もうひとつは、採集された鉱物の鑑賞だ。採集から継続して鑑賞してもいいし、鑑賞だけ単独でもいい。博物学や鉱物科学的な分類や分析が主ではない。むしろ結晶鉱物の美しさに感応することにある。ある意味、鉱物採集が貴族の趣味から発達したと聞いているが、貴族趣味として、趣味世界の栄華を今も備えている。

最後に、石を自ら空想のなかに引き込み、石の持つ普遍性や不動性に対しいろいろなイメージを与えることだ。石そのものより、それを楽しむ想像力に価値があるのかもしれない。意味を知らなければ詩的でもある石の名前からイメージを膨らませたり、静止する石を動かしたり、あるいは石にまつわる奇聞からストーリーを紡いだりする。

石好きなひとには、以上のいずれかに執心するひともいれば、ただ何となくこれらを趣味とするひともいる。わたしの場合は・・・。

2013年3月20日水曜日

春分の日2013

今日は、二十四節気の「立春」から数えて四番目の「春分」、すなわち「春分の日」である。旧暦2月9日、夜には上限の月となる。

春分の日は、昼夜の時間が同じつもりだが、実際には昼の方がすでに微妙に長くなっているそうだ。日常生活にとっては、冬の見えない長い覆いから、精神的にようやく解放された感がする。昼の長さ、つまり日照時間がその分多くなっていくわけで、暖かさが増すというもの。歳とともに、そのありがたさを実感する。

今日は穏やかな一日になりそう。程よく暖かく、程よく明るい。

(本ブログ関連:"春分の日")

カンヒザクラ
昼過ぎ、小金井公園に桜の開花具合を見に行った。ソメイヨシノは、まだ花見見物には十分なほど咲き揃っていなかった。一部に満開もあれば、一部に七部咲きといったところだ。

それでも、公園内にある「江戸東京たてもの園」前の広場に、敷物の上に座って桜を楽しむグループがあちらこちらにいた。

公園西側、C57蒸気機関車展示場の横に、カンヒザクラ(寒緋桜)がまるで梅か桃のように濃い桃色の花を咲かせていて、ひとびとが吸い寄せられるように集っては立ち止まり、見上げて楽しんでいた。

2013年3月19日火曜日

KBS WORLD「国楽の世界へ」 プルセチュル

KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(3/13)に、人物シリーズ71回目として、カヤグム、コムンゴ、テグム、ヘグム、ピリ、アジェン、打楽器、そして作曲を担当する総勢8名の男性のフュージョン国楽グループ「プルセチュル(不世出、불세출)」を紹介した。

はじめに、「プルセチュル」すなわち「不世出」のグループ名前の由来から始まった。
・漢王朝建国の皇帝<劉邦>の臣下<韓信>が、ひとびとに「不世出」と絶賛されたことからとったグループ名。

▼プルセチュルによる「シルシル(시르실)」を聴く。弦と弦が綾なす・・・さわやかな印象。

次にプロフィールが次のように紹介された。
・2006年 韓国芸術総合学校の伝統芸術院に在学生たちで結成。
・2007年 国楽放送主催の21世紀韓国音楽プロジェクトに参加、アリラン賞受賞。
・2008年 北村チャンウ劇場で開催のコンクールで大賞受賞し、CD発売。
・若手国楽家のフュージョン音楽には、伝統を基本ベースとしながら・・・実際、その音楽を聞いてみると、楽器は国楽器を使用しているけれども、その音色やメロディーは大衆音楽となんら変わりないケースがみられるがプルセチュルの音楽は、伝統楽器が演奏の中心なのはもちろん、民謡や巫俗音楽など伝統的メロディーをベースに、伝統的音色、チャンダン(リズム)を生かした音楽作りに取り組んでいる

2013年3月18日月曜日

イ・ソンヒの「自転車」

韓国の自転車事情についてインターネット情報(KBS World)を頼りにすると、スポーツサイクルやマウンテンバイクなどで、漢江の岸辺にあるサイクリングロードをファッショナブルに、ヘルメットとサイクルウェアでバシッときめて走っているようだ。(自転車保有台数:800万台/韓国、7200万台/日本
サイクリングロードはソウルの街に広がっているようだが、映画に出てくる住宅街は坂道が多いので、自転車は日常には不向きなのかもしれない。電動アシストの自転車はどうだろうか。

イ・ソンヒの13集「四春期」(2005年)に、「自転車(자전거)」がある。おぼつかなげに自転車を操りながら、不安な恋の道を走っているのだろうか。春風にふさわしい、少女のような彼女の歌声がいいな。



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2013年3月17日日曜日

「国立自然史博物館」構想

昨日都心で観測された桜の開花を機に、彼岸入りの今日、小金井公園に桜の様子を観察に行った。冷んやりした武蔵野台地にあるためか、まだ桜花の蕾は閉じたままだった。園内の「江戸東京たてもの園」前広場は、桜の木立に囲われているが、遠目に桜木は枝振りだけがはっきり見える状態だった。

春眠に陥るのは何も夜だけではない。花見の暖かさに達してなくても、広場のベンチに座って、来る途中コンビニで買った新聞を読んでいると、まさに昼過ぎに陽射しを受けて体が温もりうつらつらしてくる。極上のうたた寝である。

新聞(読売新聞)をながめていたら、「初の国立自然史博物館」という記事が目に飛び込んできた・・・インターネットにもあって、記事「国立自然史博物館、東北か沖縄に…学術会議構想」(3/17)は次のように報じている。
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・日本学術会議のワーキンググループ(代表・松浦啓一国立科学博物館動物研究部長)は、生物多様性情報の発信や動植物の重要標本の保管などでアジアの拠点となる「国立自然史博物館」を新設する構想をまとめた。

・建設候補地に、東日本大震災の被災地・東北をあげている。学術会議が、国に重要計画を推奨する目的で策定する「第22期大型施設・大規模研究マスタープラン」に、復興のシンボルとなる計画として提案したい考えだ。生物多様性の高い沖縄も候補地としている。
 
・自然史博物館は、動植物やそれらの化石、岩石など、過去から現在までの自然の様子(自然史)を展示する博物館。構想には、世界的に生物多様性の重要度が増していることに加え、震災で岩手県などの博物館が被災し、貴重な標本数万点が失われた教訓から、国内施設の機能拡充と分散配置の意味がある。
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「自然史博物館」なのか、「自然誌博物館」なのか昔から気になっている。
「自然史」の言葉には、英語の"natural history museum"から、歴史"history"の「史」が使われているのだろう。例えば、英国の「ロンドン自然史博物館(Natural History Museum)」といえば世界最高峰なのだ・・・行ったことないけど!

「ロンドン自然史博物館」の所蔵品中、生物、植物、鉱物などの自然物は、あのビクトリア時代の成果ではないだろうか。そして、収集・採集と分類を学問とする「博物学Natural History」と呼ばれるものがあったわけで・・・。博物学の系譜を過去に遡れば、アリストテレスの自然学に「動物誌(De historia animalium)」があって、書名に"historia"が使われている。

また、イ・ソンヒの「狐の嫁入り」の歌から、九尾狐の伝説をたどると、中国の最古の地理書すなわち「地誌」といわれる「山海経」にいたる。(地誌の誌は書物からくるのだけど)

正直、若い頃に、「自然史博物館」は直裁的な気がして、「自然誌博物館」の方がよりいいのではないかと思ったりしたが、最近は、「自然史博物館」が一般に使われているようだ。多分、フィールド感覚がしていいのだろう。

ところで、上記構想の「国立自然史博物館」は、鉱物・岩石をどのように充実されるのだろうか。

2013年3月16日土曜日

開花宣言

しばらく免れていた花粉症が、先日吉祥寺に映画鑑賞に出かけて以来発症して、毎日鼻水、くしゃみ、はたまた目のかゆみと苦しんでいる。鼻水は出始めると止まらないし、くしゃみは連続すると腰が痛むし、かゆい目頭を掻けばヒリヒリしてくる。

外出の際にスギ花粉を恐れてマスクが手放せない・・・いや、鼻口を覆わねばならない。そんなにしても、近所の小学校の前を歩くと、垣根に植わった沈丁花が甘い香りを漂わせてきて驚く。春はしっかりこの地にいついて、小学校近くにある民家のハクモクレンの庭木も白い花を七部咲きしているのを見かける。

今日は、東京の春を代表する桜が開花したと、一日中各テレビ局がニュースで報じていた。

毎日新聞の毎日jpの記事「桜:東京で開花宣言 過去最速タイ」(3/16、伊藤一郎記者)は、開花宣言を次のように報じた。実際は、気象庁職員の目視により、5、6輪以上の桜の開花を確認して決まるそうだ。

・気象庁によると、同庁が基準にしている東京都千代田区の靖国神社にある(ソメイヨシノ)の標本木が16日午前、開花した。平年より10日昨年よりも15日早い。現在の観測方法を始めた1953年以降では、02年と並んで過去最速。16日の午前11時35分現在の気温は16.2度。最高気温は19度と予測されている。

明日、小金井公園に桜の様子を見に行こう。

2013年3月15日金曜日

(資料)氾濫するガールズグループの市場

アイドル歌手と実力派歌手は、繰り返し登場するようだ。大衆は好みが続かず変わりやすい。それに合わせて芸能界に登場する歌手たちは大変だ。永遠の実力を持ち合わせてないと更に厳しくなるだろう。そして、彼ら彼女らを支えるバックはもっと大変に違いない。
スターニュースの記事「氾濫するガールズグループの市場、K-POP脅かす暗い"影" 」(3/8、ファイナンシャルニューススター、キム・ドンジュ記者)は、ガールズグループたちの苦心を次のように報じている。(抜粋)

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・「こんにちは! 新人ガールズグループの○○○です」

・一日とおかず、歌謡界の門をたたく新人ガールズグループたちがあふれている。昨年だけで新たにデビューしたガールズグループが30余チームで、今や「アイドル準備生100万時代」という言葉が軽く聞こえない世の中である。

・・・(代表的な)ガールズグループの市場は、国内で大きな反響を起こし、安定した収益性モデルが定着化されながら誰もが、それぞれ企画会社が市場に参入するきっかけを作った。

・しかし、このような傾向は含量未達(能力不足)の企画会社が生産する量産型ガールズグループの出現という副作用につながった。・・・K-POP舞台上の派手な光の向こうに、少しずつ暗い影が垂れ落ちているのだ。

・去る2011年デビューした5人組ガールズグループAはデビュー以来、特別な活動を継続することができなかった。企画会社で野心満々に準備したが、既に飽和したガールズグループ市場で一回の活動で大衆に注目させるには難しかったせい。

・デビュー当時未成年であったメンバーが、ぱっと成長して成人になったが、まだ特別な作業の便りがない。「近いうちにカムバック舞台必要か」と話していた企画会社の関係者は、今日明日と期限だけ先送りするだけだ。

・ほぼ同時期にデビューしたガールズグループBは、状況がさらに良くない。デビュー当初の音楽活動はもちろん、ドラマと芸能活動にも乗り出したが、何の反応を得なかった挙句の果てに、既存のメンバー2名を新たに交換して、再出発を報じたが、これさえも成果がなかった。

・この企画会社も、すぐにグループのカムバックの意志をメンバーたちに根気強く明らかにしているが、その時期がいつになるかは未知数だ。すでにデビューしてから約2年が過ぎたが、メンバーたちの活動に伴う正当な収入の精算を受けたことがなくて、これは単独で個人で活動をしたメンバーも同じだ。

・新生の芸能企画社Cは、昨年4人組ガールズグループをデビューさせたが、一度地上波音楽番組出演後行方をくらました。これに放送舞台という徹底的に「アイドル」というタイトルを得るための一つの作業過程があっただけだった。

・現在、国内には別名3大企画会社とわれる「SMエンターテイメント」、「YGエンターテイメント」、「JYPエンターテイメント」など一部の大型企画会社を除く、不良で零細な企画会社が約2000社にのぼるが、この数字さえ正確に把握されてないのが実情だ。現行上登録制ではなく申告制なので、一部の資本と意志さえあれば誰でも芸能企画会社を設立することができる。

・結局、このような現実の中、時代に押し流されて乱立している不良企画のために、デビューはもちろんのこと、経済活動をしていない芸能人や練習生の被害者が続々と発生している。

・業界関係者によると、ガールズグループのチームをデビューさせることにだけ数千万ウォン~数億単位の費用が発生して、新しいアルバムを製作する場合にも少なくない支出が生じるため、資本基盤が不十分な企画会社であるほど、所属ガールズグループが成功しなければ少なくない打撃を被ることになる。

・「収益創出」を目標に、深い苦悶や準備なしでどんぶり勘定式でそらぞらしいガールズグループを生産したため、これらの成功確率も著しく落ちるしかない。それでも、企画会社の立場でも莫大な費用をかけて制作したガールズグループを簡単に解体させることもできぬことだ。

・「アイドル」というタイトル自体、悪用する事例も探してみることができる。最初から地上波放送などにしばらく出演して公認されたタイトルを得て、これを利用した売値を膨らませて、地方を転々とし、行事やCFなどだけを狙う方法である。

・ある歌謡関係者は「すでに国内のガールズグループ市場は飽和状態を超えて久しい。ただし、一部の安定した収益モデルがあるため、大型企画会社はもちろん、中小企画社たちもガールズグループというチャンスの稼ぎを放さずにいる」と診断した。

・特に「制作者の深い省察と悩みなく無分別に生産されたガールズグループは、良い成果を上げることができず、資本が不十分な企画会社である場合、簡単に崩れるしかない」とし、「このような現象は、世界へ伸びて行くK-POPブームもよいことでない。 より慎重な姿勢が必要だ」と指摘した。

・また、他の業界関係者は「まず、無差別に生まれる不良企画会社の乱立を防ぐことができる制度的な装置や基準などが必要だ」とし、「協会や政府次元でたくさん努力しなければならない」と伝えた。

・昨年5月に文化体育観光部は、このような状況を認識して韓国演芸製作者協会、韓国芸能マネジメント協会と一緒に、芸能企画社全数調査と企画会社・マネージャー登録制の推進などの内容を盛り込んだ「芸能マネジメント産業の先進化案」を明らかにしたが、現在まで遅々として進まない状況だ。

・今年も昨年に劣らぬ数の新人ガールズグループがあふれ出てくるものと業界はみている。豊かになったK-POP市場に満足していれば、影がより濃くなる前に一日も早く取りはらわなければならない視点だ。
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(本ブログ関連:"(資料)アイドルの脱アイドル化"、"(資料)アイドル過剰時代"、"大衆は「100%本物の音楽」を望む"、"韓国アイドルグループ歌手の今後の動向"、"(資料)K-Gallup「2012年今年を輝かせた10代歌手と歌謡 」"、"オーディション"、"アイドルブームに陰り"、"昨年のトップ5の歌手(グループ):2011.12.26 Gallup Korea発表"、"韓国ギャラップ調査")

2013年3月14日木曜日

(資料)80年代人気のあった歌手BEST10

チャンネルイエスの記事「2010年代 "ビッグバン"があるならば、80年代文化革命は"シナウィ"」(2/28、オム・ジヘ記者)に、<80年代人気のあった歌手BEST10>が紹介されており、イ・ソンヒについて次のように記している。

・1984年、第5回「江辺歌謡祭」での、「Jへ」で大賞を受賞してデビュー、爆発的な歌唱力と少年のようなヘアスタイルとズボンだけにこだわる身なりで、(ファンの間に)「お姉さん部隊」を作った。
1984年<歌謡トップ10>で5週連続1位をつづけて、新人賞最高人気歌謡賞10代歌手賞に初の3冠王にのぼるなど大きな人気を集めた。
・1985年の初アルバム<ああ、昔よ>が発売されるやいなや、7曲が<歌謡トップ10>順位に進入した。
・1986年には「分かりたいです」が5週連続1位をつづけながら、ゴールデンカップを二番目に占めて、一ヶ月の放送回数107回、MBCラジオ音楽チャートで15週1位の記録を作った。
・1989年の5集<ひとしきり笑いで>は、「私の街」が5週連続1位で、4番目のゴールデンカップを受賞し、「ひとしきり笑いで」が1990年に3週連続1位を占めて、1989年、1990年のアルバムに2年連続ゴールデンディスク賞を占める記録を立てた。1989年には韓国歌手としては初めて国内で英語アルバムを製作して海外ポップ市場に進出した。

(追記)
上記記事には、イ・ソンヒの他に次の歌手(およびグループ)が挙げられている。
チョー・ヨンピル (本ブログ関連
チョン・ヨンノク  (本ブログ関連
チュ・ヒョンミ   (本ブログ関連
チェ・ソンス
キム・ワンソン  (本ブログ関連
イ・ジヨン  (本ブログ関連
ソバンチャ
キム・ボムニョン  (本ブログ関連
イ・サンウン(リーチェ)  (本ブログ関連

2013年3月13日水曜日

風塵

今日の天気は気まぐれというか、わがままというか変転はなはだしい。暖かい中、朝から夕方まで南の強風*が吹きつけ、天空をうなるように音をたてた。

(*)「東京都心では最大瞬間風速27.4メートル、最高気温は4月下旬並みの21.2度を観測した。」(産経ニュース

道路に並んだ電信柱をつなぐ電線は泳ぐように風に揺れたし、地元の公園にある健康体操教室の入り口に並んだ自転車は、地表の風に煽られてことごとく倒れていた。余りの風の強さに、健康体操教室の生徒の中には、休まれた方もいる。

テレビのニュース(FNN)で、成田空港が風に巻き上げられた塵で視界不良となり、着陸予定の旅客機が羽田空港着に変更したと報じていた。天気予報解説者によれば、この現象を「風塵」と呼び、先日の「煙霧」とは異なると説明した*。

(*)風塵とは「その場所にあった砂ぼこりが風で舞い上がり、視界が悪くなる現象」で、煙霧とは「舞い上がった砂ぼこりが、長い距離を風に運ばれて、地表近くに落ちてきたときに視界が悪くなる現象」と解説した。

ところが今度は、夜になって雨が降りだした。明日は、最高気温が12℃とぐっと冷えるという。

2013年3月12日火曜日

KBS WORLD「国楽の世界へ」 金一球

KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(3/6)に、人物シリーズ70回目として、パンソリの赤壁歌(チョッピョッカ、적벽가)の芸能保有者である名唱、金一球(キム・イルグ、김일구、1940年~を紹介した。

まず、「広大(カンデ、광대)」の解説から始まった。
・広大は、パンソリの他に、綱渡り(ジュルタギ、줄타기)、軽業、仮面劇、人形劇などの伝統芸能を職業とする集団の意。李朝末期、パンソリを整理した申在孝(シン・ジェヒョ、신재효、1812年~1884年)は、次の4つを広大の条件としてあげた。
① 「人物」、見目形より、その役に合った姿であること。
② 「語り」、広大が基本的に話し歌うため、語りが上手であること。
③ 「完成された声」、自身の芸事が頂点に達すること。、
④ 「身振り手振り」、演じる際の体の動きに関する条件である。

 ▼金一球による短歌「広大歌(광대가)」を聴く。申在孝創作のパンソリで、彼が唱えた広大のあるべき姿が淡々とつづくよう・・・。

(参考)「短いバンソリにみられる人生観」(李文相、「東アジア研究」2009.3)・・・「広大歌」歌詞訳掲載

次のように金一球プロフィールが紹介された。
・1940年、全羅南道和順に生まれる。父は、西便制の「春香歌」の歌い手、金東文(キム・ドンムン、김동문)名唱。
・10歳になる前からパンソリの稽古を始めた。
・光州へ引越して、孔大一(コン・デイル、공대일)名唱に師事。また他分野を開くため、木浦の張月中仙(チャンウォルジュンソン、장월중선)名人を訪ねた。
・張月中仙は、パンソリ、コムンゴ、カヤグム、舞踊、ボムピなど伝統文化全般に渡る歌や楽器に優れ、唱劇団の伴奏をしていた際、韓一燮(ハン・イルソプ、한일섭)名人と共に「散調牙筝」(サンジョアジェン、산조아쟁)を考案し演奏した。その貴重なメロディーを金一球に伝授した。
・散調は、パンソリのメロディーをベースとしており、幼児からパンソリに親しんだ金一球はすぐに演奏するようになった。さらに上を目指して、「伽耶琴散調」(カヤグムサンジョ)の名人、元玉花(ウォン・オクファ、원옥화)に再び師事して、それをマスターした。

▼金一球による散调「ホトゥンカラッ(허튼 가락)」を聴く。散調の本来の名前が、この曲名("
でたらめな調子" )だそうだが・・・ちょっとチェロに似てモダンな感じがする。

・その後、ソウルに再上京し、国立劇場で唱劇伴奏者として活動。元来パンソリを専門としていたので、楽器よりも歌へと、パンソリに再入門し実力を伸ばした。
金一球の婦人(スグンガの芸能保有者候補)、息子(パンソリ歌い手)とともに国楽一家である。

▼金一球によるパンソリ「赤壁歌」中の「孔明東南風吹くを祈る場面(공명 동남풍 비는 대목)」を聴く。・・・三国志、火攻めの策を計る。ここも物語りがつづく。

2013年3月11日月曜日

松餅

明日は、旧暦二月一日。「朝鮮歳時記」(洪 錫謨著、姜 在彦訳)の二月の項を見ると、この朔日(1日:月の始まり)に「松餅」を作ると、次のように記している。

・(旧暦)正月十五日につくった「禾竿」(화간:束ねた藁に、稲・黍[きび]・稗[ひえ]・粟[あわ]の穂を包んで豊作の祈りのため竿先に飾りにしたもの)の籾[もみ]をおとして、白餅を搗[つ]く。大きいのは、掌[てのひら]の如く、小さいのは卵ぐらいとし、すべて半月形につくる。蒸した豆をもって餡とし、甑[こしき:蒸し器のひとつ]のなかに松葉で隔てながら白餅を並べて蒸しあげる。それを甑から出して水で荒い、香油を塗る。これを名づけて松餅(송편、ソンピョン)という。

・《 そして、これを使用人などに、歳の数だけ分け与えたりもしたようだ 》


ところで、松(マツ)は常緑樹の代表であり、生命力を感じさせる。その力を受けて作られた松餅は、韓国の秋の「秋夕チュソク)」に飾られるが、上記のように旧暦二月朔日の明日はどうなのだろうか。

2013年3月10日日曜日

煙霧

一日、風の強い日だった。玄関のドアを開けて外をみれば、押し入るように風が吹き込んできて・・・そんなわけで外出を控えた。昼過ぎに、窓越しの明かりが何となく弱くなって、まるで色付きのフィルターで覗いたようになった。全体に薄茶色の光線に変わった。

毎日jp(新聞)の記事「夏日:都心で25.3度…今年初 『煙霧』も発生」(3/10、山崎征克、柳澤一男)によれば、最初の日最高気温25度以上の「夏日」とともに、「煙霧」が発生したと次の通り報じている。(抜粋)・・・ところで、煙霧って何?

・東京都心は10日、最高気温25.3度を記録し、今年最初の夏日となった。6月中旬並みの気温で、3月の観測史上で最高その後は一転して北からの強い風が吹き、舞い上がったほこりで極端に視界が悪くなる「煙霧」も発生した

煙霧とは、乾燥したほこりなどが大気中に浮遊して水平に見渡せる距離(視程)が10キロ未満になっている状態。都心では10日午後1時半ごろから発生し、同2時40~50分には視界2キロと最も悪くなった。最大瞬間風速18.8メートルの強風が吹き、最小湿度が29%になるなど、ほこりが舞い上がりやすい条件が重なったためとみられる。

・寒冷前線の影響で、関東地方は10日午後をピークに気温が急激に下がり、11日朝の都心の最低気温は3度と予想されている。


砂ほこりが風に舞い上がって、太陽の光りをさえぎっているのだろうけど、「煙霧」については正直使い慣れていない。それにしても、室内にいて気付くほどに明かりが落ちたのに驚いた。そして、明朝寒いとは・・・。

(追記)
WBCは鬱憤晴らしか、凄い!・・・TV解説者の桑田氏の冷静な語り口に感服する。

2013年3月9日土曜日

イ・ソンヒの「あなたの香り」(ふたたび)

イ・ソンヒの春を語る歌に「あなたの香り(그대 향기)」がある。アルバム14集「愛よ...(사랑아...)」(2009年)の最初の収録曲である。去年の今頃に本ブログで触れた曲でもあるが、季節にも合っているのでYoutubeで聴いてみよう。歌とともに彼女の清潔な感じをよくとらえているスナップを見ることができる。

重い冬籠もりからようやく抜け出したように、暖かい春の息吹に押されて前を見つめるばかり。懐かしい思い出とともによぎる、春風の香りに誘われて踊るよう、若者は季節にすばやく感応する。

(本ブログ関連:"愛よ...")



(Youtubeに登録のlys2187に感謝)

2013年3月8日金曜日

小金井公園の観梅

小金井公園の梅林
小金井公園に観梅に行く。
公園には、梅林と称する一画があって、毎年紅や白色の花をかせている。この冬の寒さにかまけて、2月16日(土)~24日(日)に開かれた小金井公園「うめまつり」に行かなかった分を補う意味もあって、ぽかぽか日和に誘われて出かけたわけだ。

昼過ぎも相変わらず陽気で、梅林には年配者か幼子連れの親子が引き寄せられ、満開の梅の花を愛で、漂う香りを楽しみ遊んでいた。

ところで、花粉症は少し落ち着いてきたが、春先は杉の花粉に、秋はブタクサの花粉に反応してしまうようだ。この厄介な花粉の姿が、科学雑誌「Newton」4月号に、色付けされた電子顕微鏡写真*で掲載されている。ああ・・・見ているだけで鼻水が、くしゃみが出るよ。

(*)出典:「花粉の世界をのぞいてみたら」(医学生物学電子顕微鏡技術学会編、エヌ・ティー・エス発行)

(追記)
WBCは苦戦の道を歩んでいる。今、延長10回裏1点差を守り抜いて次ステップに進んだ・・・疲れたぁ。

2013年3月7日木曜日

フラッシュバックメモリーズ 3D

民家の塀越しに、枝振りを丸く剪定した梅の木が3本、身をつつむように真っ白に花を咲かせていた。街灯に照らされて浮かんだ梅花は、はっと息を呑むような絢爛さである。夜の梅も、なかなかいいものだ。

一昨昨日(3/5)、映画「ジャンゴ 繋がれざる者」を見た吉祥寺の同じ映画館に、今日は親類に紹介された映画「フラッシュバックメモリーズ 3D」を見に行った。毎週木曜日、夜9時30分のみ開演なのだ。今晩は、しかも大音響セットを使って上映とのことで、ほぼ満席に近かった。

首都高で自動車事故に遭遇し、不思議な心的体験から無事生還した、唯一記憶障害を残した演奏家の日常生活のドキュメント映画と予想したが、ほぼ演奏場面中心に、彼や彼の家族の想いを記したメモなどが画面の背景(または前景)に映じられた。
オーストラリアのアボリジニの管楽器「ディジュリドゥ」を演奏する彼は、記憶消失の症状に葛藤しながらも、家族の絆を支えに演奏を続ける。

楽器ディジュリドゥの発する、まるで大地の唸り、大気の鳴動のような重低音に圧倒される。どこかで聴いた・・・そう、モンゴルのホーミーХөөмий)の発声を想起させるように、管が轟かす。アボリジニの民族楽器と、絶え間ないパーカッションによる強烈な現代的演奏が次々展開された。それは、音楽家としての彼の回想であり未来への予告でもあるようだった。

久し振りに心に響いた映画だった。

(参考)Youtube映像「Didgeridoo」、登録者ididjaustraliaに感謝。

(追記)
一昨昨日、映画「ジャンゴ」を見に吉祥寺の街に出てからというもの、花粉症になってしまったよ・・・何年振りだろう。歳とともに、過敏な症状は治まると思っていたのに、再発するとは・・・鼻水、くしゃみが出っ放しである。

2013年3月6日水曜日

講演会「韓国映画にみる伝統音楽と芸能」

今日は本当に暖かい。冬着をブレザーに替えて外出する。帰宅も全然OK。どこからか花の香りが漂ってきそうな春の夜道だ・・・そういえば、小学校の垣根の沈丁花はどうしているかな。

今晩、韓国文化院で開催された講演会「韓国映画にみる伝統音楽と芸能」(講師:植村幸生東京芸術大学音楽学部教授)に行く。毎週、KBS WORLDの放送「国楽の世界へ」(解説:岸加那子アナウンサー)のおかげで、少しは身についた知識をベースにして講演を楽しく聴くことができた。

次の3っつの映画を題材に、韓国伝統音楽(国楽)についての歴史、宗教および、音楽上の解説があった。
・「風の丘を越えて 西便制」(1993年、監督イム・グォンテク、主演オ・ジョンヘほか)
  特にシャーマニズム(巫俗)にはじまり、民間芸能としてのパンソリの説明がされた。
・「黄眞伊」(1986年、監督ペ・チャンホ、主演チャン・ミヒほか)
  コムンゴ:男性、カヤグム:女性という楽器の区別意識が20世紀に入って固まったようだ。
・「王の男」(2005年、監督イ・ジュンイク、主演カム・ウソンほか)
  仮面劇、燕山君の話しから、トリックスター(山口昌男)のような関係が説明された。

わたしにすれば、「黄眞伊」から「分かりたいです(알고싶어요)」を、「王の男」から「因縁(인연)」を、イ・ソンヒの歌にからめてお話が展開されたら最高でしたが・・・今回そんなわけにいきませんけどね。

投影された講演資料を、ホームページに掲載していただけたら幸いです。

チャン・ユンジョンの「最期の川」(原題:「招魂」)

朝鮮日報の記事「チャン・ユンジョン、日本演歌チャート1位 '気炎'」(3/6、ペク・チウン記者)によると、一般社団法人全国有線音楽放送協会の2月度集計(期間:2013.02.01~2013.02.28)で、「トロットクイーンのチャン・ユンジョンが、日本2集タイトル曲「最期の川」(2013年)*で演歌チャート1位を占めた」と次のように報じた。(抜粋)

(*)作詩:キム・スンゴン(日本語作詩:田久保真見)、作曲:イム・ガンヒョン、編曲:イム・ガンヒョン

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・有線ランキングチャートは日本の音楽有線放送のなかで高い認知度を誇り、チャンネルで紹介された曲回数と、ユーザーが「もう一度聴きたい曲」に申請した回数をもとにランキングを集計する。演歌チャートは、この中で最もランキングが難しい部門に数えられる。特に外国の歌手が1位を占めたのは異例なことで、チャン·ユンジョンの人気を実感させる。
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<Youtubeによる映像>
・韓国原曲「招魂(초혼)」(2010年)・・・韓国固有の信仰(巫俗)をベースにした映像
・日本語版「最期の川」(2013年)

(付記)
原曲「招魂」(2010年)と「最期の川」では、歌詞中の主人公(男女)が逆転している。正直、声の張りから言えば原曲の方がいいような・・・日本語の一音(子音+母音)一音で細(こま)切れになっているからだろうか。逆にいえば、日本の歌の場合、母音に音色を与えることになる・・・のだが。

2013年3月5日火曜日

啓蟄2013

立春から数えて、二十四節気の三番目、啓蟄である。冬の寒さに耐えた虫たちが顔を出すという。この日に合わせたように、陽射しも気温も穏やかで春らしくなった。

ポカポカ天気に誘われて吉祥寺に、アメリカ映画「ジャンゴ 繋がれざる者」(監督・脚本;タランティーノ)を見に行く。帰りがけ、吉祥寺駅ビルの<アトレ吉祥寺>に寄って美味いものを探したが、人混みのせいか厚手の冬着のためか汗があふれた。今週さらに気温が上がり、天候も恵まれ外出するのによいタイミングである。

アクション映画「ジャンゴ」の感想・・・先日DVDレンタルで見た韓国映画「ハウスメイド(下女:하녀)」(2010年、主演:チョン・ドヨン)のときもそうだったが、見終わった後、気が重くなる。歳をとると将来への余白がなくなっているのだろう、次への期待がすぼむのだ。監督が投げかけたものは、まだ終わらないのだろう。

KBS WORLD「国楽の世界へ」 韓忠垠

KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(2/27)に、人物シリーズ69回目として、横笛ソグム(小笒:소금)の若手演奏者、韓忠垠(ハン・チュンウン:한충은)を紹介した。

まず、「三絃(弦)三竹」の解説から始まった。
・約1500年前の統一新羅時代に奏された楽器に「三絃(弦)三竹(삼현삼죽)」がある。<三弦(弦)>とはカヤグム・コムンゴ・琵琶を、<三竹>とはテグム(大笒)・チュングム(中笒)・ソグム(小笒)を指すといわれる。その中でチュングムは朝鮮時代に、琵琶も植民地時代にその伝承が途絶えた。

・ソグムも、一時期、中国伝来の唐笛に押され、演奏されなくなったが、1950年に再び、復活することになる。昔の形と少し異なるが、高く澄んだ音は以前のまま(?)という。最近は、創作音楽で独奏楽器としても使われる。

(付記)
古楽器による西欧クラシック演奏がある。上記古代の楽器(演奏)が、近現代(最近)になって途絶えたり、復活したりするのが気になる。歴史的な検証を知りたいところだ。

▼韓忠垠のテグムとソグムによる「morning」(2006年)を聴く。この日常生活に違和感のない、木管のソフトな響きがする軽やかな今の音色だ。

次のように韓忠垠プロフィールが紹介された。
・学生時代に偶然聞いたラジオのテグム演奏に魅了され国立国楽高等学校に入学。
・現在、KBS国楽管弦楽団のテグム副主席の若手演奏家。幅広い人脈ネットワークを持つ。
・大衆音楽家と出会いも増え、ピアノと共にジャズ演奏したことで<フュージョン国楽>にも関心を持ち、長い経歴を持つ創作室内楽団「スルギドン」や、フュージョンロックグループ「ユーラシアの朝」などと演奏活動を行う。映画界では、キム・ギドク監督のデビュー作「ワニ」のメインタイトル曲を担当するなど、多くの人気作品の映画音楽を手がけた。
・最近では、国境を越えた音楽交流を行い、新しい音楽への挑戦を目指している。

(付記)
明るい照明、採光のある今様のショッピン街を通るとき、心地よい音楽が流れる・・・今の音楽だ。

2013年3月4日月曜日

春の気配

この冬を忘れたように、春が一挙に押しかけてきた。ご近所の塀越しに、白い花びらを輝かせている梅があちこちに見える。ようやく心地よい季節になった。

Weathernewsのピンポイント天気予報で、近くの都市立川市の週間予報を見ると、気温は13℃から徐々に上がり、今週土曜日にはMax20℃になると予測している。「今週はだんだん気温上昇。週後半は春本番のポカポカ陽気になるので、スプリングコートの準備を。花粉の大量飛散にも要注意です」とのこと。春に合わせた衣替えか・・・いやいや、硬軟両様の構えが必要だろう。

気象協会の「1ヶ月予報」(3月1日発表)によると、関東甲信地方の3月の気温は、平年より低い(20%)、平年並(40%)、平年より高い(40%)で、「1週目後半から2週目にかけて気温がかなり高くなる見込みです」とのこと。今週の暖かさを大事にして、久し振りに遠出でもしてみようか。

(本ブログ関連:"")

2013年3月3日日曜日

(資料)アイドルの脱アイドル化

韓国音楽業界の「(年度別)その年を輝かせた歌手」の調査や報告など動向を見ると、アイドルグループに徐々に地殻変動が起きているようだ。朝鮮日報の記事「K-POPアイドル、生き残りかけた『脱アイドル化』」(3/3、鄭智燮記者)は、変革の必要性を次のように報じている。いずれ、ファン層の関心の向け方にも影響が出るだろう。
(抜粋・・・アイドルグループ固有名称など削除)

・<記事論旨>今年はアイドルが「変身」に苦心/昨年音楽配信100位以内の新人はたった3人/ユニット・コラボ・演技に活路さぐる/事務所「ファン層拡大のため苦肉の策」/一部に「脱アイドル現象始まった」「いろいろな試みで音楽の質を上げて」との声も

・くっついて、離れて、変身して・・・。アイドル歌手たちは「生き残り」のためもがいている。 「アイドル市場はピークに達し、今や下降に入っている。無限の生存競争が始まったのだ」というのだ。

最近のアイドルの動きで最も顕著なのは「ユニット(チーム内の小グループ)」活動だ。女性アイドルグループ、男性アイドルグループでユニットを作り、先月一斉に新曲をリリースした。

グループの垣根を越えた「コラボ」も盛んだ。新曲にフィーチャリングしたり、新曲でデュエットを披露している。新人グループのメンバーが、グループがポピュラーになる前に一人で別の歌手のアルバムに参加するケースも登場した。

・「副業」を始めたアイドルも多い。演技もするアイドル、つまり「演技ドル」だ。地上波テレビ局のドラマに登場する。歌手デビューと同時に女優デビューも果たした新しいケース・・・

・一方、所属グループでの活動がしばらくない中で地上波ドラマに出演、歌手ではなく女優として認知度を上げる・・・。

・このような現象については「飽和状態に達したアイドル市場で何とか名前と顔を売ろうという切迫した状況がもたらしたもの」との見方もある。事実、この1年間にデビューしたアイドルは少なくとも30組以上あるが、総合音楽チャート「gaonチャート」の年末総合音楽配信ランキングで100位以内に入った新人は、オーディション番組で準優勝したソロ女性シンガー3人だけだったいわゆる「アイドルグループ」は一つもないアイドルが歌手として生き残ることはそれほど難しくなっているのだ

・韓国音楽コンテンツ産業協会のチェ・グァンホ事務局長は「投資しているだけに、最大限の収益を上げなければならないと考える芸能プロダクション側としては、なるべく多くの活動をさせて採算を取らざるを得ないユニットに分けたりソロ活動をしたりすれば音楽配信収益も上げられるのでは」と語った。

・こうした「サバイバル合戦」が激化するにつれ、アイドルの所属事務所側の悩みも深まっている。昨年、大手芸能プロダクションのマネジメントでデビューした男性アイドルグループの関係者は「これといった成果はなかった。メンバーたちは地道にドラマのオーディションを受けているが、まだ良い結果が出ないので悩んでいる」と話す。事務所関係者は「グループの将来のためには、現在10代に固定されているファン層を広げるのが生き残りへの道だと判断、メンバーそれぞれが持つコンテンツを最大限に引き出し、ユニット・ソロ・演技活動を展開しているうちだけでなく、ほかのグループも同じ立場なので、今後は競争がますます激しくなるだろう」と語った。

・現在の状況は「避けて通れない生みの苦しみ」という声も多い。「脱アイドル系の音楽の流れを誰がつかむかにより、若いアイドルたちのサバイバルが決まるかもしれない」(ポピュラー音楽評論家イ・ギョンジュン氏)という意見がある一方で、「アイドルたちがいろいろと試みたり努力したりすれば音楽の質が高まり、韓流の影響力が続くきっかけになる可能性もある」(MBC『音楽中心』イ・チョルミン・プロデューサー)という意見もある。

(本ブログ関連"(資料)アイドル過剰時代"、"大衆は「100%本物の音楽」を望む"、"韓国アイドルグループ歌手の今後の動向"、"(資料)K-Gallup「2012年今年を輝かせた10代歌手と歌謡 」"、"オーディション"、"アイドルブームに陰り"、"昨年のトップ5の歌手(グループ):2011.12.26 Gallup Korea発表"、"韓国ギャラップ調査")

2013年3月2日土曜日

清潔なひと

イ・ソンヒについては、高音で透き通るような声質に合わせて、廻りを明るく照らす若々しさから、清雅とまで礼賛を繰り返している。ことに、2004年の20周年記念コンサートの、Youtubeでしか拝見できないが、一部の隙もない存在感あふれる彼女の姿には圧倒される。

そんな彼女について廻りの女性陣に尋ねたことがある。少し冷ややかなのだ。こちらをおもんぱかって、すこしは同意して欲しいのに、そうはいかないらしい。「わたしたちの女性グループにも似た人が(複数)いる」というのだ。不思議な心理である。

以前、インタビュー記事で、彼女について「地下鉄に乗っているようなひと」と評した記事を読んだ記憶がある。レンズを通して視る写真家の言だったろうか。誰にも好まれる、親和力を持った存在として彼女を語ったと・・・解釈した。

今日の韓国語教室で、(韓国芸能人で)どんなタイプが好みかという話題に、イ・ソンヒのような清潔なひとと答えたが、韓国出身の先生はちゃんとフォローしてくれた。分かる人には分かるのだ。

2013年3月1日金曜日

フルCG版のオードリー・ヘップバーン

映像情報のGigaZine(3/1)の記事で、英チョコレート会社"ギャラクシー"のCMに、オードリー・ヘップバーンがフルCGで登場するCFを紹介している。Youtubeの映像で彼女の美しい姿を見てみよう。

事故で止まったバスの乗客の彼女を、自分のオープンカーに誘った若者を運転手に見立ててしまうなんて、ファンのために彼女の気品とプライドを護ってくれて妙味である。彼女の口元や目元の微妙な表情と優雅な仕種は、ディズニーアニメを参考にしたのだろうか。それにしても、よくできている。ようやく落ち着いて彼女が口にするチョコレート"Galaxy Smooth Milk"を食べてみたい気もする。


(Youtubeに登録のdionicus感謝)

(付記)
上記映像の制作背景を紹介しているYoutube(”The Story Behind The 2014 Galaxy Chocolate Ad Production With Audrey Hepburn !” 登録者Old Time Photos)がある。
-  https://www.youtube.com/watch?v=7pTHlkOwahE

登録者メモによれば、デジタルエフェクト社のFramestoreは、オードリー・ヘップバーンのCGによる顔再現に1年かかったという。そのため、ヘップバーンに似た人物(最終的に2名の美しい女性)を起用している。

2013年 春一番いかに

昨日、今日、暖かさがつづき、ストーブをつけたり消したりと・・・微妙な気温に、熱々のお茶も少しぬるめでもかまわないといった具合だ。
カレンダー上、今日から「」(3~5月)が始まる。ときどき思い返すように風が吹いているが、「春一番」になるのだろうか。

春一番は、立春(2/4)から春分(3/20)までの間に吹く強風をいうようだが、気象庁の定義はいくつかの条件があって、それをカバーしないと、なかった年も出てくる・・・去年(2012年)がそうだった。だから埃を巻き上げ、花粉を撒き散らすかもしれない春一番の風でも、春を知らせる貴重なしるしなのだ。

(本ブログ関連:"春一番")

陽気に誘われて、ちょいと・・・おやおや、風の勢いが増してきたぞ。今度は花粉症の心配かい。


春一番、関東に吹きました

共同通信の記事「列島に『春一番』 関東、中四国、九州で」(2013/03/01 12:33)によれば、関東地方も春一番が吹いたと次のように報じた。(抜粋)

・気象庁は1日、関東と中四国、九州北部(山口県含む)で「春一番」が吹いたと発表した。日本海で発達中の低気圧に向かって、暖かい南寄りの風が吹き込んだ。
・気象庁によると、最大瞬間風速は東京都心16.8m(≧8m)・・・で風向きはいずれも南寄り。午前10時現在の気温は東京都心15.2℃(>昨日)・・・まで上昇した。

最終的にTBSテレビの天気予報によれば、森田正光氏が、最大瞬間風速17.2m気温17.6℃と報じた。