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2013年6月25日火曜日

KBS WORLD「国楽の世界へ」 神仙(仙人)

KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(6/19)に、文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズの第11回として、このシリーズでは珍しい(イ・ソンヒ(李仙姫)の「仙」の字につながる)、「神仙(仙人」について紹介された。

(本ブログ関連:"李仙姫の名前")

まず仙人即ち神仙について次のように始まった。
・東洋には不老長寿の考えがあり、俗世を離れ、精神を磨き、境地に至る生き方が信じられた。韓国ではそれを手にした仙人を「神仙(신선)」と呼び、神仙の境地の歌や絵が数多く残っている。仙人を歌った「辞説頭学時調(サソルジルムシジョ、사설지름시조)」は、旋律が緻密の意の「サソル」、最初を高い声で叫ぶ意の「ジルム」が合わさっている。

▼辞説頭学時調の「鶴に乗って横笛を吹く(학타고 저불고)」を聴く。長いトーンが空を滑空する鶴のように響く。

仙人の役割について次のように解説した。
・紀元前5世紀に遡る中国に仙人の関心があり、半人半獣の姿で、理想郷(蓬莱など)に住む不死の超人と言われた。中国初代皇帝始皇帝は、仙人の話しを知って不老不死を得るため仙薬を捜した。当時、仙人になるには一定の素質があり、仙人の住む山に入って祭祀(제사 )をせねばならないと信じられた。数百年が流れ仙人は人間に近づき、人も特別な修行で仙人になれると信じられ、様々な術も語られた。
西洋錬金術が科学を発展させたように、仙人の道も人間の体と自然の調和をはかった。昔の仙人の絵に(日本のとよく似た)「笙簧(センファン:생황)」を演奏する姿がある。

▼笙簧、短箫に牙筝を加えた「水龍吟(수룡음)」を聴く。楽器の織り合い続く音がまるで水流のよう。

有名な仙人の姿について次のように紹介された。
・朝鮮時代の画家金弘道김홍도)は、仙人の絵を多数残した。その中に、仙人が大きな松の木の下に座って笙を吹く「松下吹笙図(송하취생도)」がある。仙人は笙簧、笛、琵琶などの楽器を好み、鶴に乗って空を飛び回ったという。
仙人の長寿の秘訣は不老草や西王母の桃などを食べることだ。西王母の桃を盗んで食べた仙人東方朔は18万年の命を授かることになった。人々の寿命を司る仙人南極老人、男女の縁を司る仙人月下老人などが広く知られている。
また、韓国では、民族起源の檀君や新羅時代の学者崔致遠최치원も仙人になったといわれる。

▼The 林グループによる「天の川を見ていた日(은하수를 보던 날)」を聴く。・・・今様である。

岸さんの締めの言葉、「不老長寿を願うことは叶わぬことですが、仙人のように、人生を楽しむ余裕を持ちながら生活することはできそうですね」の通り、エンジョイできるもの探していますよ。