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2015年8月31日月曜日

導かれるように石とめぐり合うこと

今日で、多分、子どもたちの夏休みは終わりだろう。長くて、短かった思い出いっぱいの夏だったに違いない。明日から新学期、久し振りに友だちに会う楽しさもある。へいちゃらに時間がやってくる彼らがうらやましい。

私には、暑くてどうしょうもない夏だった・・・おまけに、今年の2/3が終わってしまったのだ。何もしないまま、何もできずに、今年も記憶より早く夏が通り過ぎた。こちらはあっけない。

導かれるように時を過ごしたい。更にいえば、導かれるように石と巡り会いたいものだ。少しも上達しない石集めは、幸運の導きを願うだけ。時間は待ってくれないのだから。

そういえば、江戸時代の終わり近く、琵琶湖畔に居をかまえた木内石亭も、しっかり全国に石を探した。彼ほどになれば各地の石好き(弄石家)から産地情報も得たろう。そんな彼でも、「近江の田上山で道に迷って、思はぬ谷底へはひり込んで、そこで図らずも大きな水晶を拾ったことなどを記して、『これらは石が自分を導いてくれたのであらう』などとしてゐます」と、森銑三は「石の長者といはれた石の蒐集家木内石亭」で語っている。(「日本の名随筆88 『石』」より・・・「おらんだ正月」所収)

この話し、石集めに長じた人だからこそ導かれるように石にめぐり合うことができたのだろう。そうでなくても、例えば団体で採集に出かけたとき、採集場所に至る山道でとんでもない石を拾ったりする人がいる。実にうらやましい限りだ。私は、一度も導かれたことはないけれど、分けてもらうのはしょっちゅうだ。

2015年8月30日日曜日

イ・ソンヒの「秋の風」

秋の風は、言葉の災いを気付かせる警告であり、親しい仲に隙間風が吹く前兆である。どちらにしろ、秋風はひんやりして沁みる。もう夏には戻れない。

秋風に舞い散る落ち葉を見ると、とたんに詩人になって憂いに浸ったりする。取り返しのつかない事態に気付いたふうでもない。風のせいにするには、あまりに軽すぎる。こんなこと繰り返して過ぎるのだろう。

ところで、イ・ソンヒの2集収録の「秋の風(갈바람)」(1985年)は、思い出を運ぶ西風だ。彼女の歌は、秋にとまどう心に吹く、凡庸の心に一種の清涼剤である。(今月始めに記したというに、デビュー当時の初々しい声をまた聴きたくなった)

(本ブログ関連:”秋の風”)

 「秋の風(カルパラム)」

小さな胸にこんなに、しみじみ恋しさ残して
去ったあなたは 風、寂しさくれた 「カルパラム」

今も目元を巡る、あなたの暖かだったあのまなざし
こころ、何度も何度も、恋しい翼を広げさせるよ

ああ、あなたは 「カルパラム」、雲を作る 「カルパラム」
ああ、あなたは 「カルパラム」、こころ奪った 「カルパラム」

小さな胸にこんなに、しみじみ恋しさ残して
消えたあなたは 風、寂しさくれた 「カルパラム」
寂しさくれた 「カルパラム」


(Youtubeに登録のkang yeol jungに感謝)

2015年8月29日土曜日

花火

遠くで花火の音がする。随分乾いた響きだ。十数分間のこと、大きな祭りではないのかもしれない。それでも、あのドンと突き抜けるような振動に、しばらく耳をそばだてる。

(本ブログ関連:”花火”)

子どもの頃の花火の思い出は、父が働いた会社の工場敷地で行なわれた夏の行事だ。夜の薄暗がりの中、ずっと低いところから見上げた空に、四方に広がり走る光の粒と、地響きのような揺すぶる音。遠くから眺めたはずなのに、記憶の花火は、私の周りを光で覆った。

やがて、花火が天空に炸裂して光の粒が散り、消滅するさまを鑑賞できるようになる。興奮とその余韻、静かに終わりゆく夏に、秋の涼しさが呼びさまされるような気配すらする。

海外での「日本デイ」のイベントに、花火を打ち上げる光景をYoutubeで見ることがある。ヨーロッパでのこと、観客の歓声から、どんな花火のスタイルに関心があるか分かる。空間、余白を残すことの少ない彼らの感覚からだろうか、光が点で消滅するよりも、筋を残しつつ消える方が好まれるようだ。自然体験や幼い頃の思い出など重なって表象されるだろう美意識の違いかと思ったりする。

2015年8月28日金曜日

「玉石の事」

先日、教育社版の「耳袋」(根岸鎮衛著、長谷川政春訳)に掲載の木内石亭と「石の中に潜(ひそ)んでいる竜」について記したが、岩波文庫版「耳嚢」(長谷川強 校注)に「玉石の事」として類話が載っている。

(本ブログ関連:”石の中に潜んでいる竜”、””)

愛石家の木内石亭は、石に対して在るままに振舞ったが、今回の話しの主人公(商人)はせっかくの奇石を欲に走らせて台無しにする。ある意味、教訓的な展開であるが、唐人は、それにしてもどうしてその価値が分かったのだろう。彼らの石に対する偏愛は大したものだ。

石の中に、竜がいたり、魚がいたりする空想は、世界が入れ子になったような感覚がしてたまらない。この話で、もし唐人の指示通り石が磨かれたならば、その結果、玉を愛するのだろうか、それとも玉中の水に泳ぐ魚を愛するのだろうか。空想は膨らむ。

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いつの頃にやありけん、長崎の町家の石ずへ(礎)になしたる石あり。不断水気潤ひだしを唐人見て、「右石を貰ひたき」よし申しければ、「子細ある石ならん」と其主人是をおしみ、右石ずへを取替て取入れて見しに、とこしなへにうるをひ水の出るにぞ、「是は果たして石中に玉こそ有りなん」と色々評議して、ふちより連々に(引続いて)研とりけるに、誤って打割ぬ。其石中より水流れ出て小魚出たるが、忽ちに死しければ取捨て済しぬ。其事、跡にて彼唐人聞て涙を流して是をおしみける故委敷(くわしく)尋ければ、「右は玉中に蟄せし(隠れひそむ)ものありて、右玉の損ぜざるやうに静に磨あげぬれば千金の器物也。おしむべしおしむべし」といひしとや。世に蟄竜などいへる類ひもかかるものなるべしと、彼地へ至りしもの語りぬ。
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2015年8月27日木曜日

KBS WORLD「国楽の世界へ」 七夕

KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(8/19)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、「七夕칠석)」にかかわる3曲を紹介した。

(本ブログ関連:”七夕”)

始めに、年に一度だけ彦星(牽牛)と織姫(織女)が出会う「七夕」について次のように紹介された。
・昔、玉皇上帝の治める国に、牛飼の彦星と機織りの織姫がいた。恋に落ちて仕事を疎かにした二人に怒った玉皇上帝は、二人を天の川の両端に送り、年に一度だけ会えるようにした。いざその日も、二人は天の川にさえぎられて会えない。これを知ったカササギは、二人が会えるよう翼を連ねて架け橋(烏鵲橋)を作った。それを織姫が渡って彦星に出会う日を「七夕」という。明日(8/20)は旧暦7月7日、「七夕」だ。

▼ 演奏曲「牽牛と織女(견우직녀)」を聴く。国楽をカテゴリーにした東洋風バンド。今様である。

・七夕に雨が多い。七夕の前日や当日の雨は、彦星と織姫の喜びの涙、また当日の夜や翌日の雨は、悲しみの涙という。彦星は「わし座」のアルタイル、織姫星は「こと座」のベガにあたる。この二つは天の川を挟み東西に位置し、七夕の頃、空の中央に並ぶ。架け橋を作ったカササギは、七夕が過ぎると頭の毛が抜ける。二人が橋を踏んで渡ったから、橋を作るため石を頭で運んだからなど説がある。実際はこの頃、古い羽から新しい羽に換羽する。伝説は人々が自然を理解する方法でもあった。

次に、パンソリ「春香歌(춘향가)」から李夢龍(이몽룡)と春香(춘향)の出会いについて次のように紹介された。
・地方官の息子、李夢龍は、ある春の日、楼閣「広寒桜(광한루)」で南原地域の景色を鑑賞した。晴れた日に外出して、美しい乙女に巡り合えるのではと期待した。

▼ パンソリ「春香歌」から「赤城歌(적성가)」を聴く。彦星と織姫に例えて、高いトーンが地声のように歌う。

・<広寒桜も良いが、彦星と織姫の烏鵲橋の方が好きだ>から始まる。<自分は彦星になるが、織姫は誰だろう。ここでその相手と巡り合いたい>という。後に李夢龍と春香が、彦星と織姫に劣らぬ恋に落ちるのを予告する場面である。

最後に、七夕の節句に、星に向かって願い事することについて次のように紹介された。
・七夕は星に関連した節句で、この日に星に向かって願い事をした。北斗七星に向かっては家族の長寿を願った。また、子供たちは学問を、乙女は縫い物が上手になれるように祈った。

▼ 二弦の擦弦楽器の奚琴(해금:ヘグム)の演奏で、「七夕」を聴く。「たなばたさま」(1941年、作詞権藤はなよ、作曲下総皖一)・・・子ども時代を懐かしむ。

2015年8月26日水曜日

イ・ソンヒが歌う「幸せの国へ」

フォークロック歌手ハン・デス(한대수*、韓大洙, 1948年3月12日~)が作詞作曲して歌った「幸せの国へ(행복의 나라로)」(1974年)を、解放70周年を祝う「国民大合唱」(8/15)の舞台で、イ・ソンヒが大学連合合唱団とともに歌った。

(*)ハン・デスの生い立ち(Wikipediaより)
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核物理学者である父ハン・チャンソクとピアニストである母パク・チョンジャの間に生まれた。慶尚南道釜山で生まれ育ったハン・デスは、7才の頃アメリカに留学中だった父が失踪して、後に続いて母が再婚するため、神学者である祖父と住んだ。彼の祖父ハン・ヨンギョ博士はアンダーウッド博士とともに延世大学校を設立して初代学長と大学院長を勤めた。1955年釜山ナム・イル初等学校に入学したが、3年後の1958年にアメリカに移民し、ニューヨークのハーレムにあるP.S 125初等学校を卒業した。1961年、韓国に戻って慶南中学校に入学した。1964年に入学した慶南高等学校を通う間、父を発見したという報せに接して、1965年再びアメリカに渡り、ロングアイランドのA.G Berner高等学校に転校するなど、紆余曲折の末高等学校を終えた。1966年ニューハンプシャー大学獣医学科に入学したがすぐに退学して、適性に合ったニューヨークの写真学校に入学した。・・・
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名門に生まれながら、無力な子ども時代のハン・デスにとって、守るべきものが不在という直面するには余りに大きな人生の波だった。その経験から、本当の幸せを、愛に恵まれる渇望を、軽快なフォーク調ながら青春の葛藤に歌いこんだのではないかと推し量る。四季、人生、風、流れる先に幸せの国を見つけよう・・・。未来への応援歌である。

(Youtubeに登録の강기남に感謝)


(追記) 「3放世代」

若い韓国世代の問題に「3放世代」がある。「就職で非正規職雇用に苦しむ青年を、『88万ウォン世代』と呼び、更に恋愛・結婚・出産を放棄する『3放世代』とも呼んだ。マイホームと人間関係まで放棄した『5放世代』、夢と希望も放棄する『7放世代』が登場した」と、国民日報の記事(8/28)は語っている。ひとごとではない・・・。

2015年8月25日火曜日

「こうのとり」5号の把持・結合完了

宇宙ステーション補給機(H-II Transfer Vehicle: HTV)の5号機「こうのとり5」は、国際宇宙ステーション(ISS)のロボットアームにより、昨晩(8/24)19時29分に把持され、本日02時28分に、電力・通信ラインの結合をもって「結合完了」された。

(本ブログ関連:”こうのとり”)

「こうのとり」は円筒形した少々地味な姿であるが、ISSで油井亀美也宇宙飛行士がロボットアームを操作してキャッチし、NASA管制センターから交信担当者の若田光一氏が支援する様子を見た子どもたちに、宇宙がよりリアルにそしてより身近に感じられたのではないだろうか。子どもたちは未来に生きるのだから、大きな夢を与え託すことは大人の責務だ。

朝日新聞の記事「日本チーム、こうのとりドッキング成功『感慨深い』」(8/25)は、今回のミッションに日本チームが関わっていることについて次のように報じている。(抜粋)
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・こうのとりは19日、鹿児島県の種子島宇宙センターからH2Bロケットで打ち上げられた。24日午後7時29分、ISSに滞在中の油井亀美也宇宙飛行士が操作するロボットアームでキャッチされ、ドッキングに向けて金具による固定や電源の接続などの作業を進めていた。

・キャッチは米ヒューストンの米航空宇宙局(NASA)の管制センターから若田光一さんが支援。筑波宇宙センターからこうのとりの管制にあたったJAXAの松浦真弓リードフライトディレクターは「日本チームで成功できたのは感慨深い。日本人同士通じるものがあり、やりやすかった」と語った。
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8/24 : ISSのロボットアーム(SSRMS)による宇宙ステーション補給機「こうのとり」5号機の把持ライブ中継 =録画
- 映像の時間35分40秒頃から 油井氏、若田両氏の日本語談話が聞こえる。
(Youtubeに登録のJaxa映像)

2015年8月24日月曜日

イ・ソンヒの「少女の祈り」

イ・ソンヒの美しく透き通る結晶のような声は、どこまでも澄んで響く。彼女の初めてのアルバムに収録した「少女の祈り(소녀의 기도)」(1985年)は、当時、彼女が少女たちに支持され、受け入れられ、そして共振された理由がうかがえる。いわば意図的なテーマであり旋律でもあるだろうけれど、今も彼女のカラオケ曲の上位にリストされる美しい曲だ。

(本ブログ関連:”少女の祈り”)

イ・ソンヒは手記に、この第1集アルバムの反響について次のように記している。
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・1985年2月、私は初めて第一アルバムを世の中に出した。1集に収録されたすべての曲は、全てソン・ジュホ氏が作曲した歌だ。高校時代、チャン・ウクチョ音楽室での出会いが縁だった。

・<少女の祈り(소녀와 기도)>と<女心(여심)>をそれぞれ(レコード)裏表面のタイトル曲として載せた1集アルバムはあきれるほどとても売れた。ソウルでは、「あ! 昔よ(아! 옛날이여)」と「葛藤(갈등)」が人気であり、地方では「また咲く愛のために(다시 필 사랑위해)」、「光の子ら(빛의 자손들)」、「愛の約束(사랑의 약속)」、「少女の祈り(소녀의 기도)」などが強い勢いを見せた。(レコード)盤一つで、何と六曲もヒットしたのだ。ファンは、レコードの入手が難しいと不平を言うほどであった。
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風吹けば散る、寂しい落葉が みな
おぼろな露のよう、揺らぎます
その声耳にして   空しく歩く うつろな心は

*離れた人 なつかしむ、切ない心だけれど
一人残り 守ればならぬ、 孤独なわたしを泣かすよ

引き留められぬ 未練さに
落葉の季節に わたしを埋めて
春がまた訪れを 祈ります、この夜が明けたら

(*以下繰り返し)

この夜が明けたら


(Youtubeに登録のrosamin2に感謝)

2015年8月23日日曜日

処暑 2015

夏も終わりに近づいた。最高気温は次第に30℃近辺をかすめる。それに気付くと何だかさびしくなるものだ。

(本ブログ関連:”夏の終わり”)

きょうは、二十四節気の「処暑」。暑さまじり聞こえるセミの鳴き声に、鬱陶しさしかなかったものの、今ではゆく夏を必死に生きようとするあわれさを感じる。百日紅の花は今が盛りである。

(本ブログ関連:”処暑”、”百日紅”)

日の入りが早くなっているのに気付く。今年の東京(天文台)の「日の入り」は、6月24日~7月4日まで一番遅く、19:01だった。それが昨日は、18:22まで約40分も早まっているのだ。

気温がさがり、日照時間が減る。そしてツクツクホウシの鳴き声が聞こえてくる。子どもたちには、夏休みの宿題を終えて残り休みを全うする子もいるだろうし、必死で宿題に取り組んで残りの日数を勘定している子もいるだろう。

赤い夕陽がさし込んだ畳の上に、遊び疲れて横になりまどろんだ頃が懐かしい。庭木にツクツクボーシ、ツクツクボーシと鳴く声、台所からコトコトとまな板の上で刻む音が聞こえてくる。それら全てが溶け合った、そんな思い出がおじさんにもあるものだ。

2015年8月22日土曜日

砂金採り・リベンジ?

台風接近すれど小笠原近海まで、前線は停滞すれど日本海・東北一帯に雨曇りという天気予報で、東京の朝は明るい。今日の砂金採集は、ちょっとした幸運に恵まれたようだ。

(本ブログ関連:”砂金”)

早朝のJR駅で、採集仲間と待ち合わせした。ところが、思わぬ事態に陥る。当方の連絡ミスで全員集合できず、次回にお預けという残念至極の結果となってしまったのだ。別働の仲間にも連絡を手間取り慌てふためく。せっかくの晴れ空だったというに。

駅で散会したものの、そのまま帰宅してしまうわけにはいかなかった。気持ちが治まらない。で、砂金採集を決行。私鉄に乗り換えて多摩川へ単独出かけたのだ。

西武多摩川線是政駅から是政橋を渡り、稲城側岸辺におりる。武蔵野線鉄橋手前にある、川に突き出た草の茂る場所で・・・炎天直下パンニングした。主に、草の根に集中して狙ったが、残念ながら柴金と巡り会うことはできなかった。

柴草の泥をパンニングすると、流に水煙して小魚が寄ってくる。そのあと、雲母のニセ金がパンニング皿で空しく点滅した。

じりじりと日照りに押されて、パンニングが荒くなる。にわか砂金採りの悲しいところ、腰も痛いし喉も渇く。おまけに長靴の具合が悪く水漏れする。撤退の理由を考え始めた・・・のだ。

電車のクーラーにやっと一息つく。今日の大失敗のリベンジにもならず帰路につく。

2015年8月21日金曜日

百日紅

今年、少し早めに百日紅(さるすべり)の花に気付いた。満開は、例年の通り今頃である。小さな花が群れ集まって、自然に溶け込むように咲く。どこか東洋風である。香り漂わせるわけでもなく、まるで古い装飾に似合いそうだ。

(本ブログ関連:”百日紅”)

高浜虚子の「百日紅」の掌文に、百日紅に一向に気がつかなかったといい、葉の存在も全然眼に入らなかつたというのもうなづける。地味なのだ。香の匂いしそうな古風さもあるのだが。桜のように青い空に薄桃色の花びらを浮かべるわけでなく、梅のように寒さに逆らうようにして咲く意志を感じることもない。百日紅は、夏の陽射しに朦朧としながらすれ違うとき気付く、塀越しの花木かもしれない。

実際、百日紅を庭木にして、始めてその姿を知った虚子のようにはいかない。子ども時代に、猿も滑り落ちるという名の由来を持った木肌にしか関心がなかった。小花を集めて身にまとった、この木が百日紅だと気付くのはずっと後のことだ。

雨まじりの急ぎ道、いつも見る百日紅が視界にない。なあに、天気になれば気付くだろうよと、百日紅は鷹揚だ。お前は俺のように、毎年花を咲かせ続けることができるのかい・・・ってね。

2015年8月20日木曜日

「こうのとり」5号(続)

昨晩(19日)打ち上げた、「こうのとり」の経過について、sorae.jpの記事「『こうのとり』5号機、初期高度調整軌道制御を完了 順調に飛行中」(8/20)は次のように報じている。(抜粋)

無人飛行のためだろう、国際宇宙ステーションに着いてから宇宙飛行士の入室まで結構時間がかかるものだ。昨日の毎日新聞記事のように、「滞在中の油井亀美也・宇宙飛行士(45)がロボットアームを使ってISSに結合させる予定。若田光一・宇宙飛行士(52)がNASAの交信担当者として結合作業を支援する」ことになるそうだ。
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・宇宙航空研究開発機構(JAXA)は8月21日朝、「こうのとり」5号機にとって最初の軌道修正(初期高度調整軌道制御)が完了したと発表した。24日の国際宇宙ステーション(ISS)到着に向けて、順調に飛行を続けている。

・「こうのとり」5号機は2015年8月19日20時50分49秒、H-IIBロケットによって種子島宇宙センターから打ち上げられた。ロケットは順調に飛行し、打ち上げから15分後に「こうのとり」が分離され、予定通りの軌道に入った。

・その後、機器の立ち上げなどにも成功し、8月21日4時25分に最初の軌道修正となる初期高度調整軌道制御が完了したことが確認された。

・今後、23日2時55分ごろに第1回軌道修正を、24日12時7分ごろに第2回軌道修正を、そして同日15時12分ごろに第3回軌道修正を行い、徐々にISSへと近づいていく。

・そして8月24日の夜にISSのすぐそばにまで接近し、19時55分ごろにISSのロボット・アームによって把持(キャプチャー)される。その後、25日0時30分ごろに、固定金具を使ってISSに取り付けられ、3時ごろに「こうのとり」の与圧キャリアにある圧変電器(DDCU)の起動完了をもって、「結合完了」となる。与圧キャリア内への宇宙飛行士の入室は25日に予定されている。
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KBS WORLD「国楽の世界へ」 光復節

【遅れたが前回の「KBS WORLD『国楽の世界へ』 井邑詞」は、本ブログ8/13付けで記載した】

KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(8/12)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、戦前日本統治下における朝鮮の音楽にかかわる3曲を紹介した。

始めに、無声映画「アリラン(아리랑)」で流された歌「アリラン」について次のように紹介された。
・1926年、本格的映画館団成社(단성사)で封切られた、無声映画「アリラン」の主人公崔永鎭(최영진)は、独立運動に参加して投獄後、精神に不調をきたす。帰郷後、妹を襲おうとした男を殺し捕縛され、村人は泣き崩れる。映画に流れた音楽が「アリラン」だった。「アリラン」は民族の歌となり、今日に至るまで、人々の心の深く刻まれている。

▼ 地域ごと伝わるアリランと区別した「本調アリラン」を聴く。穏やかに、爽やかに聴く。

(本ブログ関連:”アリラン”)

・統治下の時代、国を取り戻そうとした中に芸術に携わる人もいて、それなりの方法で努力した。

次に、林芳蔚임방울*、1904,5?年~1961年)の「スクテモリ(쑥대머리)」について次のように紹介された。
・パンソリの歌い手、林芳蔚は、「スクテモリ」で大スターになった。そのレコードは、100万枚も売れたという。「スクテモリ」は、髪の毛が乱れた様子を指す。パンソリ「春香歌(춘향가)」で、獄中の春香が泣きながら悔しさを表現する歌う場面がある。不当な力の前で、民は「スクテモリ」を歌いながら心をなだめただろう。
(* : DAUMの白紙のブログに詳細記載あり)

▼ 「スクテモリ」を聴く。パンソリ世界の独特の歌い語り。

最後に、朴東實(박동실、1897年~1969年)の「烈士歌(열사가)」について次のように紹介された。
・植民地下35年の歳月が過ぎ、1945年8月15日に韓国政府が樹立する。喜びの中で、人々は民族のプライドを取り戻す英雄を求めて歌われたのが「烈士歌」だ。1930年頃から作られはじめたという。独立に活躍した人々をパンソリで構成したもので、地方でパンソリを教えた朴東實が陰で作ったという。
(* : 韓国学中央研究院に詳細記載あり)

▼ 「柳寛順の烈士歌」を聴く。いつ頃できた歌だろうか。

・植民地下の人々が守ろうとした民族の精神と文化を振り返ってみた。

2015年8月19日水曜日

「こうのとり」5号機

油井亀美也・宇宙飛行士が搭乗している「国際宇宙ステーション(ISS)」の元へ、当初8/16に予定していた「宇宙ステーション補給機(HTV、愛称:こうのとり)」5号機が今晩打ち上げられた。最近、各国の物資補給機が民営化の流れで行なわれ、不調なのが気になる中でのこと。

(本ブログ関連:”油井亀美也・宇宙飛行士”、”こうのとり”)

毎日新聞の記事「こうのとり:H2Bロケットで打ち上げ成功 JAXA」(8/19、斎藤広子記者)は、次のように報じている(抜粋)。また、解説記事でコスト削減について触れている。
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・三菱重工業と宇宙航空研究開発機構(JAXA)は19日午後8時50分、国際宇宙ステーション(ISS)へ物資を運ぶ無人補給機「こうのとり」5号機を搭載したH2Bロケット5号機を鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げた。約15分後、こうのとり5号機は予定通り地球周回軌道に投入され、打ち上げは成功した。

・JAXAによると、こうのとり5号機は24日にISSに到着し、滞在中の油井亀美也・宇宙飛行士(45)がロボットアームを使ってISSに結合させる予定。若田光一・宇宙飛行士(52)がNASAの交信担当者として結合作業を支援する。

・H2Bは、こうのとり打ち上げを主目的に、主力ロケットH2Aを改良してJAXAと三菱重工業が共同開発。2009年の1号機以降、5回連続の打ち上げ成功となった。H2Aと合わせた成功率は97%(33回中32回成功)となった。今回の事業費総額は約360億円。
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参考) 打ち上げ映像: 始めの10分は飛ばしてください。打ち上げ(Lift off)は、1:00あたりからで・・・。

(参考) 成27年度 全国小・中学生 作文絵画コンテスト 作品大募集、油井宇宙飛行士からのメッセージ
(Youtubeに登録のJAXAに感謝)

2015年8月18日火曜日

イ・ソンヒの愛車? ポルシェ 911ターボS

イ・ソンヒの乗用車が、何と<ポルシェ911ターボS>だそうだ。先日、自動車運転免許証を返納した私は、自動車にいたって関心が乏しいので、それがどれほど凄いことなのかよく分からないが。

イ・ソンヒが、いわゆる高級スポーツカーでがんがん飛ばすようには思えなかった。彼女の素地である、若い頃に洋楽好きでバンド活動にはまったことを考えれば、むべなるかなということかもしれない。

参考
イ・ソンヒは、多感な中学時代に経験したジム・リーブス、レイフ・ギャレットなどの音楽や、教師との出会いを、そして夢膨らむ高校時代に、5人組(歌)の音楽グループ結成などした。

参考
1980年代初頭、新村(신촌)にあった、ひたすらヘビ・メタルだけ聞かせるカフェ「レジスタンス(레지스탕스)」に、おかっぱ頭の女子高生イ・ソンヒが通っていたというのだ。当時の彼女は、「それは、メタルが世界のすべてであると思っていた」という。彼女のイメージとギャップがあって可愛らしくおかしい。

アジア・トゥデイの記事「【フォト】 清らかな声の歌手イ・ソンヒ・・・趣味は速度を楽しむ?」(8/18、ペ・ソンウン記者)には、果たして彼女の車なのか、高級車の写真付きで次のような紹介がされている。
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・歌手イ・ソンヒの自動車が、「ポルシェ 911ターボS」であることが分かった。このモデルは、基本販売価格が2億5,900万ウォン(日本では、2,539万円)からなるスーパー・スポーツカーで、(韓国)国内では昨年11月から公式販売されている。

・「911ターボS」には、燃料直噴装置を備えた3.8リットル6気筒ターボチャージャーエンジンが搭載されており、最大出力は、560馬力で最高速度318km/hの性能を誇る。停止状態から時速100kmまでの時間は3.1秒に過ぎない。

・車体は、アルミニウム-鋼鉄複合構造を利用した軽量デザインで構成され、軽いながらも高強度であることが特徴だ。これにより、高速で走っても事故時、運転者の保護がうまくできることで知られている。
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昨年販売のスポーツカー、昨年の彼女の業績を考えれば、自分を誉めてあげたいというちょっとしたプレゼントだろう。

(本ブログ関連:”フックエンターテインメント”)

2015年8月17日月曜日

(雑談) 体にいいこと

朝から雨は降ったり止んだり。雨雲に覆われた空は陽射しもままならず、夕方の陰りも早く感じる。不安な空模様に、週末の砂金採りの天気が気になる。そのころに、南に発生した台風の影響はまだ至らないようだが。

砂金採りのため、体力作りに励んでいる。先週、体操教室が夏休みで一週休みだった。いつも教室では、運動の随所に、この動作を家でやってくださいという勧めがある ・・・ でも、やれるんだったら、ここには来てませんよねという言葉をいただくのだ。仰る通りだ。

以前購入したバランスボールに坐って、体幹を鍛えている?が、飽きっぽい性格のため何かいいものはないかと探した。近隣の街で、金属バネとは違う、軽くて柔らかい合成ゴム製の簡易エキスパンダー、すなわちフィットネス用ツールを見つけて、試している最中。

だらだらと、ながら運動するのに便利。バランスボールに坐ってこの簡易エキスパンダーを左右に引き伸ばしたが、おじさんには不安定。椅子に坐ってで充分、ちょっとはまっている。果たして何日続くか、それでも運動しないより、した方がいいに決まっている。


(付記)
あるところで、トロット音楽教室があると聞いて申し込んだが、応募者不足で開催ならず。トロット教室があるとはと珍しく思ったが、トロットは自分で練習しなさいという天の声が聞こえた気がする。仰る通りだ。

2015年8月16日日曜日

砂金採りの天気予報

夜分、激しい土砂降りになった。まるで、渓流の川底を水中録音したような、雨音が辺りを引っくり返した。

今週末、砂金採りを予定している。気掛かりだ。Weathernewsの天気予報は、天気記号が午前曇り・その後晴れ、最高気温32℃、降水確率30%。同じく、AccuWeather日本語)は、32.8℃、降水確率(午前)20%→(午後)10%。期待と希望で、まあいけそう。

昔、土砂降りの久慈川支流で、砂金採りしたことがある。川の水位が次第に上がってきて気が気でなかった。同行の師匠は泰然とした。廻りで川遊びしていた学生たちは早々に引き上げていたというに。

びしょ濡れになっても、神は応えてくれなかった。帰り道、近くの金山に寄ってみたが、銀黒すら巡り会えなかった。

今回は、砂金の粒だ、ナゲットだ、金の延べ棒だ。

2015年8月15日土曜日

近くの民家にある稲荷

近所を散策すると、不思議なことに、あちこちの民家に小さな稲荷を目にする。ある民家は塀の中に道路と平行に区画された柵の中に、しっかりした造りの鳥居と稲荷堂が建っている。また、ある民家の稲荷は道路と直角にじかに参ることができる、こじんまりした鳥居と稲荷堂が置かれている。不思議なものもある。ある民家は低い柵の中に、腰高の赤い鳥居だけあがあって稲荷堂はない。

(本ブログ関連:”稲荷”)

江戸期、稲荷信仰は商人に受け入れられた。人々の祈り場であったのだろう。近くに、江戸の記録を持つ昔ながらの稲荷神社がある。数多くの鳥居が並び、それなりに大きな境内と稲荷堂が立つ。この辺りは江戸期に新田開発された農業地帯だった。

近所の民家に稲荷をしっかり探せば、さらに見つかるだろう。昔の新田(麦や陸稲など)地帯の農家が稲荷を持っていたのだろうか。あるいは、江戸というより、以降の宅地化のなか、飛び地のようにできた新造の住宅がそれを据えたのだろうか。

ところで、人々は、狐の持つ力にあやかりたい。稲にかかわる農業の神の使いとして。あるいは、夜に狐火を灯す不可思議さに。あるいは、狐の憑依という最も原始的、心的な霊力に感応したいという欲求があったのだろうか。誰にも、決して他人にいえないものがあるものだ。

狐のずる賢さに都会人は共感するかもしれない。しかし、昔は新田開発のもと農民による共同体であり、狐の裏をかくような豹変さは不適だったはず。それなのに、現在、民家に古ぼけた稲荷堂を多数見る。近くの稲荷はどのようないきさつがあってできたのか知りたいところだ。

2015年8月14日金曜日

イ・ソンヒのカバー「愛しか私はわからない」

イ・ソンヒは、バラードもポップスも、東洋的・国楽的範疇も自分のレパートリーにする。そしてトロットも民謡もしかり、名曲のオリジナルを尊重し、新しい息吹をいれて本歌取りする。

そんなイ・ソンヒのカバー曲中で、シム・スボン(심수봉)が作詞作曲して歌った、女性に人気だったという本格的トロット「愛しか私はわからない(사랑 밖에 난 몰라)」(1987年)のカバーは、当のシム・スボンが最も印象に残ると評したほどだ。まさに釘付けになる。デビュー20周年のコンサート(2004年、世宗文化会館)ステージで、バラードに変身したのをYoutube映像で見てみよう。

(本ブログ関連:”愛しか私はわからない”、”シム・スボン”)

(Youtubeに登録のrosamin2に感謝)

2015年8月13日木曜日

左利きの日

今日は「左利きの日」だ。私の場合、変則的な左利きで、気分は左利きの側にいる。
・食事の箸は右手だが、スプーンは左手を使う
・字を書くのは右手だが、絵は左手で描く
・ハサミは右手だが、カッターは左手に持つ
・バッティングは右打ちだが、投球は左投げ

今も箸の持ち方が悪く、悪筆であるのは、小さいときに利き手を矯正されたからに違いないと言い訳している。もちろんそんな話し聞いたこともないし、誰も信じてもくれない。

この世の化学物質で、アミノ酸はほぼ左手方(L型)で、右手方(D型)を圧倒している。だから左利きは大きな顔をしてよいのだ。

右左から、鏡像関係の話題が出てくる。私が左手を挙げると、鏡の中の私は右手を挙げている。

左利きで便利なのは、鏡を見ながら髭剃りするとき、顔の半分を右手と左手で等分して剃ることができる・・・それくらいだ。

KBS WORLD「国楽の世界へ」 井邑詞

KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(8/5)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、朝鮮時代の「楽学軌範(악학궤범)」(1610年、開版)に載った、男女の間を歌う「井邑詞정읍사)」など、古謡にかかわる3曲を紹介した。

始めに、古謡「井邑詞」の由来と記録について次のように紹介された。
・約1,000年前のこと、全羅北道井邑詞の地に住んでいた夫婦の話し。ある日、遠く出掛けた夫が帰ってこないので、妻は不安で心細くなり、月に向かって祈る歌がある。「お月さまちょっと高く昇って(달하 노피곰 도다샤)」で始まる歌だ。この歌「井邑詞」は、高麗時代にも広く歌われ、朝鮮時代に「楽学軌範」に初めて載る。リズムは忘れられたが、ハングル歌詞が残る。
(参考:KoreaDaily NewYork

▼ 「井邑詞」の歌詞からリメイクした歌「お月さまちょっと高く昇って」を聴く。素朴で、今様である。

次に、「井邑詞」の系譜と、合奏曲「壽齊天(수제천)の評価について次のように紹介された。
・「井邑詞」は、高麗時代の宮中でも、太鼓を叩き踊る「舞鼓(무고)」の伴奏演奏時に歌われ、伴奏は朝鮮時代まで受け継がれた。朝鮮後期、舞踊「牙拍舞(아박무)」に合わせ演奏された。最近は、伝説の人物処容(처용)が仮面で踊る「処容舞(처용무)」に伴奏される。「井邑詞」は、合奏曲「壽齊天」でも伝わる。この管楽器合奏は、雄々しいリズムが特徴。伝統音楽中、最も高く評されていて、内外の音楽学家に、<乱れた世俗から逃れ空高くそびえ立ち、春の日差しに輝く大きな山のようだ>、<魂が息をする音に、まるで夢を見たかのような一時を過ごしたのがなんと幸せであるか分からない>といわれた。

▼ 「壽齊天」の演奏を聴く。古皮に入れた新しい酒、随分と洗練された演奏だ・・・。

最後に、百済の世界遺産登録について次のように紹介された。
百済は660年まで続いた古代国家で、今のソウルから、忠清道と全羅道地域を領土とした。長い歳月、当時の歴史や文化は消えてしまったが、一部痕跡が残る。大きな寺や古墳跡などから、独特な暮らしを垣間見ることができる。第39回ユネスコ世界遺産委員会で、忠清南道と全羅北道に位置する、考古学の遺跡の登録が決まった。

▼ 「井邑詞」のコムンゴ演奏を聴く。時間を絵にしたような、ゆたりと親しむ。

終わりに、(意外や)百済文化は一般に馴染まれていないとのこと、今回の登録をきっかけに・・・という話しで結ばれた。

2015年8月12日水曜日

砂金

近々、砂金採集に行く。このところ、雨交じりの天気が続いて気になる。

金は人を虜にする。昔、自然から金を採るのに山師がいた。勘がいいだけでなく、山を巡り歩く行動力と識見を持ち合わせ、実務上の金山経営という巨大プロジェクトの運営もできる才ある人だった。

(本ブログ関連:”金山”、”山師”)

金採取を作業で見ると、① 金鉱脈のある鉱山から直接採り出す方法と、② 金鉱山からこぼれて川水に流れたものを採り出す方法がある。
① 山金は、金を含む金鉱石を掘り出し、火にかけて砕き、更に臼で引いて砂状にし、最後にパンニングして取り出すと思っていたが、どうやら違うようだ。火に強い大きな容器(坩堝)に、砂状にしたものと炭を混ぜ入れ、高温に熱して金を溶かし出すという。
② 砂金は、上記①の金鉱石を産する山を源流に持つ川岸で、草の根に付着した砂を篩(ふるい)にかけ、パンニングして採り出す。アメリカ西部やアラスカのゴールドラッシュに見られた光景だ。

日本は昔、黄金の国といわれた。金山を由来する川であれば、多摩川だって、荒川だって砂金は採れるようだ。といって、奥地にエル・ドラードが存在したことはないけれど。

パンニングして採れる砂金は、光の反射具合で確かめて分かる微細な粒でしかない。粒といっても、色具合は爽やかな黄金色だ。小さな蓋付き(試験管状)容器に水を満たし、採った砂金をくぐらせて、スルッと落ちるようなら金、ユラユラ落ちるようなら金雲母。

砂金が大きな粒で見つかれば、ナゲットという。この場合は、パンニングの必要はないだろう。砂金が採れた経験は1回しかなく、ナゲットは夢のまた夢。もしナゲットを手にしたら、笑いを押し殺すのに苦労するだろう。もちろん、チキン・ナゲットのようなサイズは知らない。

ところで、自然とは反対に都市鉱山がある。ここでは、金鉱山より効率が良いそうだ。鉱物マニアの世界ではないけれど。ときどき、TVで都市鉱山で採れた金を成型した延べ棒を見たりすると、唖然とする。

2015年8月11日火曜日

中島みゆき「歌姫」

中島みゆきの歌の中で、特にお気に入りの曲「歌姫」がYoutubeに登録された。彼女の姿をYoutubeで見るのは、特別なケース、例えば公式チャンネルが登録するような場合に限られるだろうから、次の映像は本当に!貴重。ほんのいっときの蜃気楼、幻かも知れないが・・・この機会を楽しもう。

(本ブログ関連:”歌姫 ①”、”歌姫 ②”)

少し長めの歌である分、旋律ばかりでなく、歌詞についても描写、詞の配置、対比、物語性など、おじさんたちの心をじわじわと揺さぶる名曲だ。

(Youtubeに登録のYuri Pilkoに感謝)

2015年8月10日月曜日

(雑談) 自動車運転免許証

数十年間、ペーパードライバーだった。自動車運転免許証は、身分証明証代わりに使っていた。これまで免許証を更新していたが、とうとう先日返納した。

地元の警察署窓口で、何で?という顔をされた。この制度は、高齢化による危険運転防止の意味でおこなわれていて、相当の高齢者を対象にしているというのだ。でも本当は、返納したことですっかり歳をとったと気落ちさせないためのお愛想?、気遣いかもしれない。

余談だが、ある作家が語っていた。行きつけのバーに、メニューにはない、馴染みの客だけに出す饅頭がある。それを得意がっていた男が、あるとき店のドアを開けると、知らない客がカウンターで、饅頭を食っていたというのだ。自分だけと思うのは合点し過ぎるという話しもある。

さて、自動車を持たない生活をしていたので、これからも何も変わらない。自動車運転免許証の代わりに、運転経歴証明証が交付される。免許証に似たカードスタイルで、立派に(公的に)身分証明証の役割を果たしてくれる。先日も、携帯電話の乗り換えに役立った。

鉱物採集では、H氏の車の助手席にいつも同乗させていただいている。行き道・帰り道の光景が違って見えるという全くの役立たずだが、お世話になっている。

2015年8月9日日曜日

イ・ソンヒの「秋の風」

風に風圧があるように、陽射しにも圧力を感じる。夏真っ盛りの昨日、「立秋」だったことを忘れていた。とはいえ、二十四節気が巡れば、たとえその気配がなくても、秋の心構えをする。暦とはそういうものなのだろう。

秋は、夏の余韻を残して幕を開ける・・・若者たちにはことさら。そして、イ・ソンヒの2集収録の「秋の風(갈바람)」(1985年、作詞チョン・ウニ、作曲ナム・クギン)は、秋の風が去るように、ひとの心も遠ざかる哀切さを歌う。

(本ブログ関連:”秋の風”)


「秋の風(カルパラム)」

小さな胸にこんなに、しみじみ恋しさ残して
去ったあなたは 風、寂しさくれた 「カルパラム」

今も目元を巡る、あなたの暖かだったあのまなざし
こころ、何度も何度も、恋しい翼を広げさせるよ

ああ、あなたは 「カルパラム」、雲を作る 「カルパラム」
ああ、あなたは 「カルパラム」、こころ奪った 「カルパラム」

小さな胸にこんなに、しみじみ恋しさ残して
消えたあなたは 風、寂しさくれた 「カルパラム」
寂しさくれた 「カルパラム」


(Youtubeに登録の四死球通に感謝)

2015年8月8日土曜日

(資料) 「外華内貧」のK-POP

特有の音楽事務所のタレント養成システムとオーディション番組での選抜、歌って踊るタレントグループ歌手と歌を主体にした歌手など、韓国音楽界には様々な対比がある。その実態について、朝鮮日報日本語版の記事、「【コラム】「外華内貧」のK-POP」(8/8、権承俊(クォン・スンジュン)記者)は、歌手が本来の歌に専念する場所が少ないことについて、下記のように伝えている。

(資料)過去10年間の歌謡界のトレンド  2014年12月17日
(資料)氾濫するガールズグループの市場  2013年3月15日
(資料)アイドル過剰時代  2013年2月20日
(資料)韓国アイドルグループ歌手の今後の動向  2012年11月21日
(資料)大衆は"100%本物の音楽"を望む  2012年12月12日
(資料)韓国オーディションの歴史  2011年3月2日

パティ・キム、イ・ミジャなどにつながる、歌を歌い聞かせる本来の意味での歌手をイ・ソンヒに見るものにとって、今様の次々と、しかもグループで送り出すスタイルに馴染めない。歳のせいかもしれないけどね。それにしても、タレント養成システムは投資がかかり、次々生産しなければならないだろう。大変なことだ。

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・韓国のポップス界では最近、「イ・スマンとヤン・ヒョンソク(共に韓国大手芸能プロダクションのトップ)の上にキム・テホがいる」という話がよく出る。キム・テホ・プロデューサーが演出するバラエティー番組『無限挑戦(무한도전)』(MBC)が2年に1回、歌手にオファーを出して開催する「無限挑戦歌謡祭」出演すると、音楽配信チャートやポータルサイトの検索ワードランキングでたちまち上位になるからだ。今回は、バンドhyukohとシンガーソングライターZion.Tがキム・プロデューサーの「お眼鏡」にかなった。音楽配信チャートで50位圏外だった2組の歌は、放送後に1-5位を独占した。「K-POP界で最も権威があるのは『無限挑戦』」と言われるわけだ

・hyukohとZion.Tは、ディープな音楽ファンの間では高い評価を得ていたが、一般の人々には無名のミュージシャンだった。彼らを一気にK-POP界で最も注目されるスターに引き上げたのが音楽番組ではなく、バラエティー番組だったというのが少々引っ掛かる。

地上波の音楽番組が一般大衆に対し良い音楽を広く紹介するという本来の趣旨を失って久しい1時間の番組放送中、アイドルが歌い踊り笑顔を振りまくのが最近の音楽番組の全てだ。地上波3局とも同じアイドルたちが出てくるので、ほかの曲が聞きたい視聴者は見るチャンネルがない。その「すき」を突いてきたのがキム・プロデューサーのような、目の付け所が鋭い演出家たちだ。今回も『無限挑戦』では、パク・ジニョン(J・Y・Park)、G-DRADON、IU(アイユー)といったスターたちと共に、hyukohとZion.Tにオファーを出した。G-DRAGONを見ようと思って『無限挑戦』にチャンネルを合わせた視聴者が、hyukohの曲を聞いて興味を持ったのだ。大手芸能事務所に所属するアイドルではないミュージシャンたちが、音楽番組でなく『無限挑戦』に出るのは、今やK-POP界でおなじみの光景になった結局、音楽番組には彼らの居場所がないのだ

問題は、バラエティーはあくまでもバラエティーということだ。人気バラエティー番組『日曜日、日曜日の夜に』(MBC)の「覆面歌王(복면가왕)」コーナーに出てくる歌手は奇妙な覆面をかぶり、「化学兵器室クレオパトラ」のような変なニックネームで呼ばれている。繊細な感情表現が必要なバラードを歌っても、覆面をかぶっているため全く感情移入できない。「自分の正体を気付かれてはならない」という番組ルールのため、歌手は本来の歌い方を変に崩して歌う。バラエティー番組では結局、面白おかしく笑えるかどうかが優先されるので、こうしたことは全て甘んじて受け入れるしかないケーブルテレビチャンネルMnet『スーパースターK』のようなスター発掘番組も同じだ。歌の実力よりもさまざまな事情を抱えた人の方が注目される優勝しても一発屋に終わり、次のシリーズに入るとすぐに忘れ去られる愚直なまでに良い音楽を作り、直球で勝負するミュージシャンは貧しくて孤独なだけだ

・こうしたいびつな構造の責任は全員にある。<音楽番組プロデューサー>は、変化や革新を拒み、<バラエティー番組プロデューサー>は、視聴率を口実にミュージシャンを連れてきてショーをさせる。<ミュージシャン>は、一般の人々に知ってもらいたいという切実な思いからこれを受け入れ、<一般の人々(大衆)>、はただ面白がるだけだ。これ正常だと思う人はほとんどいないはずだが、変えようと思って立ち上がる人もいない。「K-POPだ」、「韓流だ」とこれまで以上に華やかさをアピールするK-POP(韓国大衆音楽)界が直面している「外華内貧(外見は華やかだが中身がないこと)」の現実だ
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2015年8月7日金曜日

8月7日は「バナナの日」

バナナ味する菓子や飲み物を探してはブログに記載している。なのに今日8月7日が、「バナナの日」ということに今まで気付かずにいた。ネットのニュースで知った次第。何たる不覚、バナナに陳謝したい。

(本ブログ関連:”バナナ”)

バナナ輸入組合のサイト「バナナ大学」に、「第11回 バナナ・果物 消費動向調査」(2015年7月)がある。一番よく食べる果物であり、歳とるほどに、朝食に最もよく食べられるという。(同サイトには、バナナ・テストもあるよ)

な~んだ、普段そっけない振りしながら、本当は皆好きなんだ。

バナナ味の巡礼はまだまだ続くよ。

イ・ソンヒの「見知らぬ海辺で」

イ・ソンヒの11集所収の「見知らぬ海辺で(낯선 바닷가에서)」(1998年)は、先日掲載した彼女のカラオケ・リストの中で、最後尾に位置するけれど、すぐに引き込まれるだろう私の好みの曲であり、本ブログに何度か記している。

ところで、次のYoutube映像は、このところ続けて借用しているlys2187氏の登録で、この方がイ・ソンヒに持っているイメージがよく分かる。ファンによって、それぞれの印象があるだろうけれど、イ・ソンヒの清潔感にフィットしていて同感である。感謝。

(本ブログ関連:”見知らぬ海辺で ”)


あなたを全て忘れるため、ここまで来たのよ
空が、青い海と出会う場所に

一つずつ思い出を取り出して、もう二度と私の心に込められぬよう
そう、あなたを私も捨てたくて、私のこころから去ってよ (ha~)

たとえ、こんなに、あなたを押しやってみても、戻ってくる
白い波のように、もう一度探しに来て

あなたもまた心に、まだ私がいるのなら、私に帰ってきて
昔のように、私を愛してよ
           _______

一人残った時間は、恐ろしい沈黙になってしまって
たとえ私がいやだといっても、別れのときだったの (ha~)

この世の全ては、あなたから始まって、あなたがいない
私の現実という、深い悪夢だけよ

帰ってきて、私のそばに、私の手を握って
私の息が尽きるその日まで、あなたを待っているわ (ha~)


(Youtubeに登録のlys2187に感謝)

(付記)
マイク性能の向上のおかげで大ヒットした若い女性歌手たちが登場する以前、これほど音楽性豊かな表現力を持った彼女の力量に、あらためて驚嘆しないわけにはいかない。

2015年8月6日木曜日

KBS WORLD「国楽の世界へ」 笛

KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(7/29)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、笛(① 振動する皮膜を持つ横笛「大笒テグム대금)」、② 同じく振動する皮膜を持つ尺八に似た長めの縦笛「洞簫(トゥンソ퉁소)」、③ 洞簫に似た短めの(振動する皮膜はない)縦笛「短簫(タンソ:단소)」など)にかかわる3曲を紹介した。

始めに、「庭園(정원)」と「園林(원림)」の特徴、園林で有名な「瀟灑園소쇄원)」について次のように紹介された。
・花樹を整えた「庭園」を、昔は「園林」と多くいった。庭園は計画的、人工的であるが、園林は自然を意識して、建物などの配置を工夫しており、全羅南道潭陽(담양)にある、「瀟灑園」が伝統的な園林文化を表している。ひっそりとした竹林の先に小川があり、その合間に小さい東屋があちこちに建つ。小川が滝となり、竹筒を流れる水滴が池になるといわれる。

▼ 大笒で、池に魚が泳ぐ様を奏する曲「瀟灑園」を聴く。夕暮れの池を揺らす風もなく、悠然と池魚が走るよう。今様である。

次に、竹の構造や性質と、楽器「洞簫」の構造について次のように紹介された。
・潭陽は竹林で有名だ。竹は、まっすぐ伸び節がしっかりしている。内部は空だが仕切りがあって丈夫だ。昔から、ソンビの謙遜を象徴する木でもあった。柔軟ながらも簡単に折れないため、生活用品として広く使われた。特に、竹は柔軟でひんやりした性質があり、竹で編んだ敷き物や籠、扇子などは夏の必需品とされた。
・次の曲は、洞簫の演奏だ。洞簫は、音の高さを調整する穴以外に、「聴空(청공)」という穴がある。ここに薄い膜を貼り付けるのは大笒と似ているが、① 大笒は横笛、② 洞簫は縦笛という違いがある。

▼ 洞簫散調から、「晋陽調(진양조)」というリズムをの演奏を聴く。音域の広い楽器のようだが、演奏は難しそう。

・人前で自分を主張できないが、一人になると文句言う人を指して「部屋の中の洞簫」という。人に聞かれぬよう、部屋の中で一人で演奏する意から、臆病な人をからかう表現だ。ことわざにあるよう、洞簫は広く親しまれた楽器であった。

最後に、洞簫に似て短い楽器「短簫」について次のように紹介された。
・洞簫と似た縦笛に、洞簫より短いため、短簫と呼ばれる楽器がある。聴空がなくて、竹の透き通った響きが特徴だ。

▼ 短簫演奏、清い声の意「清声曲(청성곡)」を聴く。小中学校でも学ぶ楽器とか、演奏家にかかれば素晴らしい音色に。

2015年8月5日水曜日

猛暑日 新記録更新

気温35℃以上の猛暑日が続く。そのうえ、日中に健康体操教室に出かけたせいか、体がクタクタに・・・無理ない運動のはず、歳が逆らえないのか、熱暑のせいか。

(本ブログ関連:”とりあえず地元は「猛暑日」”)

本日の日本気象協会tenki.jpの記事「猛暑日 東京新記録 仙台25年ぶり」(2015年8月5日 11時57分)は、連日の猛暑を次のように報じている。(抜粋)
├-----------------------------------------------------------
・きょうも強い日差しが照りつけ、各地で気温がグングン上がっています。東京は11時44分に気温が35度0分に達し、6日連続の猛暑日きのうに続き、東京の猛暑日連続記録を更新しました。
-----------------------------------------------------------┤

これまで、連続猛暑日記録は4日間だった。それが5日間の記録となったのが昨日。昨日のtenki.jpの記事「東京 5日連続猛暑日 約140年で初」(2015年8月4日 12時22分)は、次のように報じている。(抜粋)
├-----------------------------------------------------------
・東京で12時7分に最高気温が35度1分まで上がり、5日連続の猛暑日になりました。5日連続猛暑日は、およそ140年間で初めてです。
・東京のこれまでの連続猛暑日記録は4日で、過去6回です。
    2015/08/03までの4日 / 2013/07/10までの4日 / 2010/08/18までの4日 / 2010/07/24までの4日 /
    1994/08/05までの4日 / 1978/08/24までの4日
    となっています。
・東京は5日(水)から7日(金)にかけても、猛暑日が予想されています。
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どうやら、猛暑日は明日も続くらしい。温暖化と関係あるのだろうか・・・亜熱帯化?

2015年8月4日火曜日

イ・ソンヒの「恋文」

先日の、イ・ソンヒのカラオケ・リストに、7集所収の「恋文(연서)」(1991年)が入ってないのが不思議だ。彼女の澄んだ歌声と、波寄せるような美しい旋律が織り成す印象深い曲なのに。しかも編曲が一層際立たせる。

(本ブログ関連:”恋文”)

人気が如何であれ、お気に入りの曲を毎年(或いはそれ以上)、なにかしら感想を記しているが、今回は、じっと耳をそばだてるだけにしよう。(物語性についての希望もあるのだが・・・)


あなたを愛したから、心にあなたがとどまる
空の部屋を用意して、ロウソクを灯したわ

あなたへ笑顔を、部屋の壁に描いて
その懐に眠入りながら、夢を見ます

*冷たい風 空の果て、届くのを待ち疲れても
空の部屋 置かれた あなたの写真
私を じっと、見つめるのね

愛してます、言葉の代わりに、あなたの笑顔見たいのです

(*以降繰り返し)

愛してます、あなたのその言葉を、もう一度聞きたいのです

(Youtubeに登録のlys2187に感謝)

2015年8月3日月曜日

イ・ソンヒの「たぶん」

イ・ソンヒの12集所収の「たぶん(아마...)」(2001年)は、ひきずる想いをドラマチックに歌う。女性の心に響き、特有の感応をするのだろうけれど、悲しむ自身を見せる器用さのない、おじさんには、この歌の世界になかなか至れぬ感がしてもどかしい。もちろん、イ・ソンヒが歌う女性を空想することはできるけれど、この世の生身の女性の姿にあてはめるのは・・・。

(本ブログ関連:”イ・ソンヒの「たぶん」”)

「たぶん」

その人の話し、しましょうか。 悲しい私の愛、聞き入れることができますか。
馬鹿でしょ、言葉ひとつできず、一人で胸を痛めるなんて。 私のそばにいても、
分かってください。 そんな気持ち、彼を見るたび、いいえ、私余計なこといい始めたようです。

*もう、その人には、命のような、そんな大事なものがあるのでしょう。
永遠に、私は堪えられない話をできないんです。 愛するという言葉は、たぶん・・・

なぜか、涙が止まりません。 つまらないでしょう。 私の気持ち分からなくて。
あなたがくれたハンカチに、涙とともに滲み出た言葉、それはあなたなのに。
本当に分からないのですか。 私のこんな気持ちを、いいえ、余計なこといい始めたようです。

*(2行繰り返し - 2回)


(Youtubeに登録のlys2187に感謝)

2015年8月2日日曜日

(資料)イ・ソンヒのカラオケ・リスト

韓国の代表的なKY(クムヨン)カラオケが、Youtubeにイ・ソンヒのカラオケ曲を多数登録している。感謝。
Youtubeで、「"KY Karaoke"   "이선희"」の語で検索して、【フィルタ】で視聴回数の多い順に並べたのが次のリストだ。(今日現在)

実際のカラオケで歌われている人気曲順とほぼ同じだろう。あるいは持ち歌に練習している回数とも想像できる。特に、「因縁(인연)」の再生回数が圧倒的に多いのに驚く。韓国語・朝鮮語圏内(韓国民・中国朝鮮族・米国移住者など)での反応と見ていいだろう。

表示: 曲名/[KY] 이선희 - ハングル曲名 (カラオケNo.) Youtube登録時期  視聴回数

視聴回数は、登録時期(ほぼ7ヶ月前)から現在までのものであり、イ・ソンヒの歌声もないにもかかわらず視聴されていることを考えると多数といえる。

曲名にリンク先があるもの(●)は、これまでに本ブログで触れた。リンク先のないもの(○)は、イ・ソンヒの歌うYoutubeの登録曲へ直接飛ぶ。
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● 因縁(絆) / [KY] 이선희 - 인연 (No.KY45195)7 か月前  視聴回数 286,981 回

    (参考) TJカラオケ: [TJ] Fate 인연_LeeSunHee 이선희_11 か月前  視聴回数 116,417 回

● その中であなたに出会って / [KY] 이선희 - 그 중에 그대를 만나 (No.KY48415)9 か月前  視聴回数 35,825 回

● 狐の嫁入り(きつね雨、日照り雨) / [KY] 이선희 - 여우비 (No.KY47119)8 か月前  視聴回数 18,327 回

● 美しい江山 / [KY] 이선희 - 아름다운 강산 (No.KY923)8 か月前  視聴回数 7,758 回

● Jへ    ← イ・ソンヒのデビュー曲(1984年) / [KY] 이선희 - J에게 (No.KY688)7 か月前  視聴回数 6,856 回

● 私はいつもあなたを / [KY] 이선희 - 나 항상 그대를 (No.KY822)8 か月前  視聴回数 5,852 回

● 走れハニー  ← 同名アニメの主題曲 / [KY] 이선희 - 달려라 하니 (No.KY69714)8 か月前  視聴回数 5,523 回

● 思い出のページをめくれば / [KY] 이선희 - 추억의 책장을 넘기면 (No.KY1720)7 か月前  視聴回数 2,687 回

● あぁ!昔よ / [KY] 이선희 - 아! 옛날이여 (No.KY536)8 か月前  視聴回数 2,202 回

● ライラックが散るとき / [KY] 이선희 - 라일락이 질때 (No.KY4825)7 か月前  視聴回数 2,106 回

● 葛藤 / [KY] 이선희 - 갈등 (No.KY803)8 か月前  視聴回数 1,209 回

● 炎のように蝶のように / [KY] 이선희 - 불꽃처럼 나비처럼 (No.KY46791)9 か月前  視聴回数 1,101 回

● 少女の祈り / [KY] 이선희 - 소녀의 기도 (No.KY2339)7 か月前  視聴回数 943 回

● 愛が散るこの場所 / [KY] 이선희 - 사랑이 지는 이 자리 (No.KY1355)8 か月前  視聴回数 770 回

● 冬哀傷 / [KY] 이선희 - 겨울 애상 (No.KY806)8 か月前  視聴回数 742 回

● ひとしきり笑いで / [KY] 이선희 - 한바탕 웃음으로 (No.KY990)8 か月前  視聴回数 655 回

● あなたが私を愛されるなら / [KY] 이선희 - 그대가 나를 사랑하신다면 (No.KY1037)8 か月前  視聴回数 543 回

● Young / [KY] 이선희 - 영 (No.KY2476)7 か月前  視聴回数 537 回

● 一人になった愛 / [KY] 이선희 - 혼자된 사랑 (No.KY3579)7 か月前  視聴回数 432 回

● 小船 / [KY] 이선희 - 조각배 (No.KY1444)8 か月前  視聴回数 398 回

● 貧しい恋人のために / [KY] 이선희 - 가난한 연인을 위하여 (No.KY7925)9 か月前  視聴回数 342 回

● アカラカチ / [KY] 이선희 - 아카라카치 (No.KY6475)9 か月前  視聴回数 289 回

● あなたに会う / [KY] 이선희 - 너를 만나다 (No.KY77940)9 か月前  視聴回数 289 回

● 炎のように  ← 参考リンク / [KY] 이선희 - 불꽃처럼 (No.KY7324)9 か月前  視聴回数 286 回

● なくしてしまった約束 / [KY] 이선희 - 잃어버린 약속 (No.KY64776)7 か月前  視聴回数 266 回

● 愛よ・・・ / [KY] 이선희 - 사랑아... (No.KY46585)9 か月前  視聴回数 264 回

● 五月の陽射し / [KY] 이선희 - 오월의 햇살 (No.KY3495)7 か月前  視聴回数 252 回

● 私の街 / [KY] 이선희 - 나의 거리 (No.KY2287)7 か月前  視聴回数 246 回

● 秋の風 / [KY] 이선희 - 갈바람 (No.KY1107)7 か月前  視聴回数 204 回

● 去らないで / [KY] 이선희 - 떠나지 마 (No.KY76723)9 か月前  視聴回数 201 回

● また咲く愛のために / [KY] 이선희 - 다시 필 사랑위해 (No.KY64152)8 か月前  視聴回数 193 回

● ケンチャナ(大丈夫) / [KY] 이선희 - 괜찮아 (No.KY1331)8 か月前  視聴回数 165 回

● 離別小曲 / [KY] 이선희 - 이별소곡 (No.KY6842)8 か月前  視聴回数 159 回

● あなたが去ったあとに / [KY] 이선희 - 그대가 떠나신 후에 (No.KY2248)7 か月前  視聴回数 151 回

● この歌をかりて / [KY] 이선희 - 이 노래를 빌려서 (No.KY66702)7 か月前  視聴回数 121 回

● いつも愛してる / [KY] 이선희 - 언제나 사랑해 (No.KY1595)8 か月前  視聴回数 116 回

● さようなら / [KY] 이선희 - 안녕 (No.KY2207)7 か月前  視聴回数 96 回

● 白雨 / [KY] 이선희 - 백우 (No.KY4665)7 か月前  視聴回数 95 回

● 懐かしい国 / [KY] 이선희 - 그리운 나라 (No.KY2262)7 か月前  視聴回数 90 回

○ 思い出の中を歩くのね ⇒ Youtube / [KY] 이선희 - 추억속을 걷네 (No.KY2767)8 か月前  視聴回数 73 回

● なぜ私だけ / [KY] 이선희 - 왜 나만 (No.KY3046)7 か月前  視聴回数 71 回

● たぶん / [KY] 이선희 - 아마... (No.KY63361)10 か月前  視聴回数 70 回

○ 軍隊に行く友 ⇒ Youtube / [KY] 이선희 - 군대 가는 친구 (No.KY2242)7 か月前  視聴回数 62 回

○ なぜ? ⇒ Youtube / [KY] 이선희 - 왜? (No.KY69523)9 か月前  視聴回数 53 回

● 一輪菊 / [KY] 이선희 - 한송이 국화 (No.KY3367)7 か月前  視聴回数 52 回

○ 淑女 ⇒ Youtube / [KY] 이선희 - 숙녀 (No.KY3171)7 か月前  視聴回数 46 回

● 見知らぬ海辺で / [KY] 이선희 - 낯선 바닷가에서 (o.KY5688)7 か月前  視聴回数 46 回

2015年8月1日土曜日

暑気払い

今週、土砂降りもあったが暑い日がつづいた。

久し振りに、昔の仲間に会って暑気払いに参加した。つまり飲み会である。

先生を中心に、若い人、そうでもない人、そしておじさん(つまり私)も集って、思いっきり暑気を払った。

その後の雑談にまで参加した・・・いい, 夏の夜のひとときでした。