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2015年4月12日日曜日

西王母

浮世絵に関心があるわけでなく、まして肉筆画に興味が向いたこともない。ただ、ネットのニュースで、江戸中期の浮世絵師、喜多川歌麿(宝暦3年・1753年頃~文化3年・1806年)の手になる中国の仙女「西王母」の肉筆画が発見されたそうだ。

西王母については、例によって、イ・ソンヒの名に「仙」があること→仙界→「山海経」つながりである。

(本ブログ関連:”西王母”、”山海経”)

どんな絵かとネットに探してみれば、浮世絵らしからぬ中国風の色調で、やや面長な(この辺りが浮世絵風か)若い女性のねじるような立ち姿で、いかにも中国の古い衣装を流れるような筆致で描いている。奥にある腰高な卓上に桃が置かれているようだが・・・保存状態のためか古色に滲んでいる。

女性はいい、悪の化身といえど、最後には慈母的な要素が与えられる。鬼子母神にしてしかりである。きっと、物語り作者が捨て置けず少しずつ和らげていったのだろう。桃(=命)を手にするとき、子を抱き上げるとき、生命に直接つながる力を持つだけに視線を変えてしまったようだ。

ところで、この「西王母」の絵は、美術展「肉筆浮世絵-美の競艶 ~浮世絵師が描いた江戸美人100選~」で見ることができる。

美術展巡回スケジュール
【大阪展】 2015年4月14日(火)~6月21日(日)  大阪市立美術館
【長野展】 2015年7月11日(土)~10月13日(火) 北斎館(予定)
【東京展】 2015年11月20日(金)~2016年1月17日(日) 上野の森美術館

今年遅く東京でも開かれるので行ってみたい。