▼▼ 青字下線付語句のリンク先は、マウス右クリック+<新しいタブ>で進んでください。(本ブログ関連)の最下段に「次の投稿ホーム」があるとき次ページがあります。▼▼

2016年10月31日月曜日

イ・ソンヒとSBS「青い海の伝説」

イ・ソンヒがTVドラマのOST(劇中歌)に挑むと、スポーツ東亜の記事、「【単独(=スクープ)】 イ・ソンヒ - ユン・ミレ、チョン・ジヒョンとイ・ミンホ主演の『青い海の伝説(푸른 바다의 전설)』のOST」(10/28、チャン・キョングク記者)は次のように伝えている。(抜粋)

-------------------------------------------------------
・東亜ドットコムの取材結果、歌手イ・ソンヒとユン・ミレは、至近の(SBS)ドラマ「青い海の伝説」に合流することを決めた。来る16日初放送を目前に控えているだけに、11月初めに音源が公開される予定だ。二人の他にも、国内最上級の歌手が加勢する見込みである。

・「青い海の伝説」は、絶滅寸前の地球最後の人魚が、都市の天才詐欺師と会い、陸の生活に適応しておこなわれる予測不能の事件を通じ、笑いと喜びをもたらすファンタジー・ロマンスのジャンル。過去と現在を行き来する縁(因縁)の話を繰り広げて視聴者たちに新しい経験をプレゼントすると期待を集めている。

・イ・ソンヒは、映画「王の男」(⇒「因縁(인연)」)、SBSドラマ「僕のガールフレンドは九尾狐」(⇒「狐の嫁入り」)などのOSTに参加した。ユン・ミレも上半期の話題作である「太陽の後裔」のOSTに参加して大きな愛(支持)を受けた。二人が歌ったOSTは、映画だけでなく、TVドラマ中の名場面に挿入され、劇に対する集中(没入)感を高めてくれたりした。  
-------------------------------------------------------

このドラマ、果たしてどのように展開されるのだろうか。TVドラマ「僕のガールフレンドは九尾狐」もそうだったが、時間と世界を超えた異類婚姻譚だったり、「人魚姫」や「赤い蝋燭と人魚」のような童話風(ただし、これらは厳しいストーリーだが)なのかもしれない。何となく2つ目を狙っているような。でも、「笑いと喜びをもたらすファンタジー・ロマンス」という但し書きがあるので、きっとハッピーエンドになるだろう。視聴者の評判がよければ、いずれレンタルDVDで・・・。

2016年10月30日日曜日

大西宇宙飛行士帰還

大西卓哉宇宙飛行士、お帰りなさい

今年、7月7日七夕に、宇宙へ飛んだ大西卓哉宇宙飛行士(11人目)は、ISS(国際宇宙ステーション)の第48/49次 長期滞在クルーとして約4ヶ月間滞在し、本日ソユーズ宇宙船(47S/MS-01)で、午後0時58分、中央アジア・カザフスタンの平原に無事帰還した。第一声は「地球は空気が本当に気持ちいい」だそうだ。さぞや美味しかっただろう!

(本ブログ関連:”大西宇宙飛行士”)

大西宇宙飛行士は元ANAパイロットであり、前任の日本人宇宙飛行士油井亀美也宇宙飛行士は航空自衛隊のテストパイロットだった。日本の宇宙飛行士に、航空関係者が続けて着任したのは、航空ファンにとってうれしいかぎり。

一般向けに、油井宇宙飛行士による報告会(3/16)があったように、大西宇宙飛行士も同様開くことだろう、大いに期待したい。(大西宇宙飛行士の分かりやすい成果説明を楽しみたい)

ところで、来年11月ごろ国際宇宙ステーションに長期滞在する日本人宇宙飛行士(12人目)は、金井宣茂氏とのこと、希望が続く。


(Youtubeに登録のpomピカットに感謝)

2016年10月29日土曜日

ハロウィンを受け入れること

世の中、習慣といわれるものは、モードでフォーマルがあるように、いつの間にか流行(はやり)が固定して様式化されたもの。神道の「初詣」も「神前結婚式」もそうだった。今では当たり前のことだが、始めは奇異だったろう、さぞ違和感を感じられたかもしれない。でも、そこにつながる源流があったればこそなのだ。

ところが「ハロウィン」は、いまだに疑問を感じている。でも、それは風物として習慣化し、行事となってしまったようだ。最早、合点いかぬと言えば、時代遅れだの烙印を押されかねない。むげに逆らえば孤立する。といって承服とか、したり顔もしたくない。ただ、若者の遊びがひとつ増えたぐらいに傍観するしかない。

(本ブログ関連:”ハロウィン”)

私にしたら、ハロウィンは、レイ・ブラッドベリのSFファンタジー小説で初めて知った、文字を空想に置き換えた世界だった。だから今様の騒ぎを見ると、漫画を生身の役者が演じる「実写化」といったものに対して、若者よ、君らだって異論はあるだろう。そういうことなんだよ。

まあいいや、ハロウィンを受け入れよう。そして、それに乗じてちょっと他愛ないことでもしてみよう。

(レイ・ブラッドベリ原作 ”The Halloween Tree”のアニメ化より: メインタイトル”)

(Youtubeに登録のess89に感謝)

2016年10月28日金曜日

倍賞千恵子が歌う唱歌「旅愁」

まだ紅葉の気配はない。後10日もすれば「立冬」だというに、今年の秋は夏が入り乱れ、それらしい気配に乏しかった。とはいえ、夜分に冷気がしみ入り、エアコンの暖気が必要だ。赤い炎のストーブが意外に早く登場するかもしれない。

秋の歌に唱歌「旅愁」がある。Wikipediaによれば、原曲ジョン・P・オードウェイ(John P. Ordway)のものに、明治40年(1907年)、犬童球渓(1879年~1943年)が訳詞を付したものだそうだ。

この歌は、「北帰行」ほど異国に孤独でなく、さりとて夢破れて旅するに、ふるさとの父母を懐かしむほどで、時代を断ち切っての放浪だったでもなかろうから、唱歌として歌われたのかもしれない。(歌詞の成立に深入りするのは、返って想像を萎ませる野暮かもしれない)

そんな歌を、破天荒に旅する兄を愛しむ妹「さくら」役が似合った倍賞千恵子が歌うと、旅先にほんのり明かりが灯るよう。生真面目な下町娘のイメージに、心が休まるというもの。さくらが、上野駅の地下通路にある小さなラーメン屋で、旅に出ようとする兄寅次郎に、皺になった五百札をのばしながらそっと渡す場面を忘れられない。


(Youtubeに登録のabm00007に感謝)

2016年10月27日木曜日

イ・ソンヒ「たぶん」

イ・ソンヒの12集「My Life + Best」(2001年)アルバムを入手できない。どうしたらいいのだろうか。それだけに、同集所収の歌はどれも貴重だ。「たぶん(아마...)」は、少女小説のような(といっても、そんな類の小説を読んだことはないのだが)ドラマっぽい気がする。悲恋映画を見ながら涙する、そういう自分を想像しているような女学生といったところだろうか。

それがイ・ソンヒの手にかかると、彼女の高音の明るさが酔い(自己陶酔)を吹き飛ばしてくれる。さんざん泣かせておいて、後にからりと元気にする出口ルーチンをきっと持っているようなもの。イ・ソンヒの健康さがまさに発揮されるわけ、と考えたい。

ところでこの歌、何かを題材にしているのだろうか、本当は知りたいところ。

(本ブログ関連:”たぶん 아마...”)


その人の話し、しましょうか。 悲しい私の愛、聞き入れることができますか。
馬鹿でしょ、言葉ひとつできず、一人で胸を痛めるなんて。 私のそばにいても、
分かってください。 そんな気持ち、彼を見るたび、いいえ、私余計なこといい始めたようです。

*もう、その人には、命のような、そんな大事なものがあるのでしょう。
*永遠に、私は堪えられない話をできないんです。 愛するという言葉は、たぶん・・・

なぜか、涙が止まりません。 つまらないでしょう。 私の気持ち分からなくて。
あなたがくれたハンカチに、涙とともに滲み出た言葉、それはあなたなのに。
本当に分からないのですか。 私のこんな気持ちを、いいえ、余計なこといい始めたようです。

(*2行繰り返し - 2度)


(Youtubeに登録のlys2187に感謝)

2016年10月26日水曜日

KBS WORLD「国楽の世界へ」 散調

KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(10/19)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、「散調(산조)」に関わる3曲を紹介した。

(本ブログ関連:”散調”)

始めに、「伽倻琴(カヤグム)散調」の創始者、金昌祖(김창조、1856~1919年)について次のように紹介された。
・散調は、1800年代末、全羅南道霊岩にいた金昌祖が、それまで伝わったリズムを一定形式に構成して作った、撥弦楽器「伽倻琴」による「伽倻琴散調」という独奏曲形式が最もよく知られる。その頃、同様な試みをする者が多くいて伽倻琴散調を作ったが、金昌祖が創始者とされる。彼が広く知られたのは、活発に活動する弟子が多くいたこともある。その中に、金昌祖の孫娘の金竹坡(김죽파)もいる。

▼ 「伽倻琴散調(가야금산조)」を聴く。辺り静かに、伽倻琴の弦が女性の呟きのようにしみる。

次に、散調のテンポ構成と、西洋楽器による演奏例として金秀哲(김수철)の「ギター散調」について次のように紹介された。
・散調はもともと、即興的リズムを演奏する音楽だ。<テンポは、チンヤン、チュンモリ、チュンチュンモリ、チャジンモリ>と呼ばれ、緩から、中庸、急へと移り変わる。即興的音楽だが、奏者特有のリズムもあり、それぞれに奏者の名が付く。金竹坡流散調は、祖父金昌祖のリズムを基に、自身のリズムを加え人気を博した。コムンゴやテグムの散調なども作られた。安定的な構造に加え、感動を与える多様なリズムが合わさり、華麗な器楽曲とされる。最近、西洋楽器で即興的な散調演奏の試みがあって、従来の散調の趣きと組み合わせて奏される。

▼ 大衆音楽家の金秀哲(김수철)による演奏「ギター散調」(2002年)を聴く。どこかウェスタン風な香りする、今様に編曲している。

・金秀哲は、一時期、国中を騒がせた人気歌手だ。ソウル五輪とアジア大会の前夜祭、2002年日韓ワールドカップの開幕式など国際イベントで、伝統的音楽と楽器を基に演奏した。彼のギターの国楽演奏は、深い理解により多様な試みと変化を引き出した国楽ミュージシャンとも言えるだろう。

最後に、横笛テグム(大笒:대금)と似た、西洋の木管楽器フルートによる散調の演奏について次のように紹介された。
・西洋のクラシック楽器フルートでも散調演奏がある。(木管楽器)フルートの構造と奏法は、竹管の横笛大笒と似る。ただし、テグムには「清孔」という孔があり、葦の内皮をはって振動させるため、独特な荒っぽい音が魅力であるのに対し、フルートは清く柔らかい音が特徴。今は、フルートによる、国楽の散調といった形で演奏もされる。

▼ <チュンチュンモリ>テンポによる、フルート演奏「フルート散調」を聴く。これはこれで、ひとつのフルート曲だなあ。

2016年10月25日火曜日

トルコ料理

昼過ぎ、ランチに間に合うようトルコ料理店に行ってきた。美食な生活に縁遠く、また<食レポ>なんてのもおこがましい。ただ、初めてのトルコ料理であり、どんなものか興味しんしんだったわけ。

健康体操教室の合間、ときどき指導者が以前味わったことのある外国料理やレストランを話題にされる。地元のレストランの場合に限って、やじ馬気分でその後を味巡りしている。トルコ料理店主にそんないきさつを語って、まずは料理を美味しくいただき、トルコの食事についても教えてもらった。

「キョフテ プレート」という皿盛りの料理を頼む。ハンバーガーの具のように円板状に焼いた<キョフテ>、ご飯(小さな茶色の粒状のパスタが混ざる)、いろいろな野菜サラダ、それにピザ生地に似た薄焼きパン(ピタパン?)をセットにしたもの。薄焼きパンに他の食材をくるんで食べるわけだが、その作法がだんだん楽しくなる。

<キョフテ>は、牛肉とラム肉のミンチで、調理によって<煮込みの肉団子>にしたり、<ハンバーグ風>に焼いたりするそうだ。ラム独特の香りは全くなく、あっという間に平らげる。そして、食後にすっきりと紅茶を飲む。このメニュー、ランチにピッタリな量であり、おじさんには大変満足だった。

ところで、トルコの家庭料理では、ご飯は野菜料理の意味合いもあるようで、順番は別だがパンと交えて出されることがあるそうで、日本人に少々戸惑うらしい。

合わせて、トルコ語についても3分レクチャーしていただいた。
(以下、*印の付いた言葉は、ネット情報を追記した)
・こんにちは: 「メルハバ」
・さようなら:
   ① 見送るとき、「ギュレギュレ」(観光日本人は、②の表現が難しいので、①だけ使えば意は通じる!)
   ② 去るとき、「アラハウスマッラドゥック」*のよう。
・ありがとう : 「テシェッキュル エデリム」* > 「サオール」*のよう。
・美味しい : 「ギュゼル」*、「レゼットリ」*のよう。

2016年10月24日月曜日

イ・ソンヒのカバー「私を悲しくするひとたち」

ロック歌手の、メタルであろうと、ファンに残る曲は大方バラードといっていい。ビートルズ・ファンだという若者に問えば、まず挙げるのはバラードだろうし、そういうおじさんの私にしても、エルヴィス・プレスリーの記憶はバラードだ。作る側の知恵かも知れない。

イ・ソンヒも基本的にはバラード歌手といわれる。国民歌手として、コンサートの終盤に客席を沸かせるときは、ロックを歌い鼓舞するが。彼女の自伝によれば、女学生時代にメタルに熱狂したという。透明な声質、力強い発声力からどんなジャンルもこなすのはもちろんのこと。

Youtubeに、イ・ソンヒを”이선희”の文字で検索すると、右側に彼女の人気曲順位が表示される。さらに<すべて表示>すると一覧できる。順位は「視聴回数」だろう。1位は「その中であなたと出会って」、2位がなんとロック歌手キム・ギョンホ김경호)の曲のカバーだ。
(画面表示の「イ・ソニ」は、「イ・ソンヒ」のリエゾン読み)

キム・ギョンホについてよく知らない。ただ、ここにあげられたカバー曲「私を悲しくするひとたち(나를 슬프게 하는 사람들)」もバラードということだ。それを、イ・ソンヒが歌い、キム・ギョンホが唱和し、同席のイム・チャンジョンが加わるのだが、あらためてイ・ソンヒの凄さを聴かせてくれる。
(JTBCの番組「ヒドゥン・シンガー」収録のようだ、JTBC=中央日報系テレビ局)

ところでネット情報によれば、キム・ギョンホの結婚生活、日本人妻との話題があって興味深い。


(Youtubeに登録のJTBC Entertainmentに感謝)

2016年10月23日日曜日

霜降 2016

今日は二十四節気の「霜降」だ。「そうこう」であって、「しもふり」ではない。霜が降り始める候をいう。今週は、20℃±でしばらく温暖が続きそう。来週からどうだろうか、一段と冷え込むという天気予報もある。

(本ブログ関連:””霜降

「霜降」の文字から「霜降り肉」がイメージされるけど、今は肉の欲求がない。テレビで、80代だったか高齢者がインタビューに応えて、<肉がいい>と語っていた。肉を食べるには元気がいる。元気だから長生きしているともいえる。内臓が元気なのは、長生きの証だ。

健康も兼ねて、最近、バナナとミルクを一緒にしてミキサーにかけている。ときどき、ヨーグルトも追加する。こってりしてうま味が増す。まさに健康飲料?と自負している、飲むたびに気付くことがある。喉のイガイガだ。メロンやマクワウリを食べるときと同じ。ナシを齧るときも若干気になる。いわゆるアレルギーだ。でも、ひどくないので、バナナを始めとしてこれらを食べるのをやめる気はない。

ところで、霜降り肉アレルギーという話しを聞いたことがないが、もしそうなら、替ってもいい。

2016年10月22日土曜日

(雑談) とりとめのない話し

この一ヶ月、頭痛に悩ませられた。それで、知り合いのドクターに診てもらおうと出かける決心をした。ところが、そう思った瞬間、頭痛が逃げていったのだ。ドクターに経過を説明したのはいうまでもないが、なんだか不思議なことだ。

ところで話し変わって、ボブ・ディランのノーベル文学賞について、ノーベル賞授賞者側や周辺が変に騒がしい。これが、ビートルズだったら、日本で大騒ぎになったことだろう。物事って、同時代の人間よりも、1.5世代後の者が能弁になる。
でもねえ、ビートルズが来日したとき、そうでもなかった筈の連中までもが今になって、当時熱狂したというのを結構聞く。じゃあ、ボブ・ディランがノーベル文学賞受賞したことについてどうかといえば、捉えどころがなくて四苦八苦しているようだ。同じ世代も、1.5世代後の者も沈黙している。

以前、<科学革命>の論説から「パラダイムシフト」概念が流行った。それが最近聞かれない。科学分野のノーベル賞を理解するとき、今でも何となく合点がいく概念なんだけど。これも、出来事をそれらしい言葉に置き換えただけの流行語だったのかな。

ノーベル文学賞という言葉の分野について、授賞者側から、<歌(歌詞)>と<文学>を包摂する概念を提示してくれるとありがたいのだが。思うに、ボブ・ディランは、<歌>が<文学>の惑星になることを望んでいるのだろうか、いないのだろうか。関心ないようだ。

本ブログ関連
書籍「中島みゆき全歌集」に、(詩人)谷川俊太郎のあとがき「大好きな『私』」があって、歌われる歌詞を文字で読むことについて、「歌の魅力がときにことば以上に、そのメロディやリズムや歌い手の声によっていることは誰もが知っている」とまで語っているのだが。

2016年10月21日金曜日

鳥取県で大きな地震

鳥取県で大きな地震があった。テレビで、気象庁長官だったという方が、中国地方の最高峰である古い火山の「大山(だいせん)」から、過去に火山灰が降り積もった地域なので、地震の規模以上に揺れを大きく感じるかもしれないと語っていた。

気象庁発表によれば、<今日(平成28年[2016年] 10月21日)14時07分頃、鳥取県中部(北緯35.4度、東経133.9度)で地震があった。震源の深さは約10km、地震の規模(マグニチュード)は6.6と推定され、最大震度6弱だった>とのこと。

直近の地震は、10/18にあったようだが、今日につながるなんて誰も予想しなかったろう。また、鳥取県は「活断層が(痕跡も含めて)発見されない地域」ながら、① 第二次世界大戦中の1943年に、「鳥取地震」が発生した。② 最近4/14発生の「熊本地震」以来、素人ながら気掛かりなのは、地震が日本海側を北上する経路上にあるように見えてならない。

(本ブログ関連:”鳥取県+地震”)


気象庁の「各地の震度に関する情報」から、直近の鳥取県の地震をりあげる。
----------------------------------------------------------
               検知日時                      震央地名  マグニチュード 震度
----------------------------------------------------------
平成28年10月21日15時50分頃  鳥取県中部  M3.0   震度1
平成28年10月21日15時47分頃  鳥取県中部  M3.5   震度2
平成28年10月21日15時46分頃  鳥取県中部  M3.2   震度1
平成28年10月21日15時44分頃  鳥取県中部  M3.1   震度2
平成28年10月21日15時41分頃  鳥取県中部  M3.0   震度2
平成28年10月21日15時37分頃  鳥取県中部  M2.7   震度1
平成28年10月21日15時32分頃  鳥取県中部  M3.7   震度2
平成28年10月21日15時27分頃  鳥取県中部  M3.7   震度3
平成28年10月21日15時21分頃  鳥取県中部  M2.8   震度2
平成28年10月21日15時18分頃  鳥取県中部  M2.7   震度2
平成28年10月21日15時14分頃  鳥取県中部  M3.5   震度1
平成28年10月21日15時02分頃  鳥取県中部  M4.2   震度3
平成28年10月21日14時53分頃  鳥取県中部  M5.0   震度4
平成28年10月21日14時46分頃  鳥取県中部  M4.3   震度4
平成28年10月21日14時33分頃  鳥取県中部  M4.3   震度4
平成28年10月21日14時30分頃  鳥取県中部  M4.6   震度3
平成28年10月21日14時15分頃  鳥取県中部  M3.8   震度3
平成28年10月21日12時12分頃  鳥取県中部  M4.2   震度4
平成28年10月21日14時07分頃  鳥取県中部  M6.6   震度6弱
平成28年10月18日08時24分頃  鳥取県中部  M3.1   震度2
----------------------------------------------------------


(追記)
日本経済新聞、「鳥取地震『横ずれ断層型』 熊本と同じ内陸直下 気象庁が見解」(10/21 22:12)
----------------------------------------------------------
・21日に鳥取県中部で発生した地震は熊本地震と同じく内陸直下で起きた。気象庁は、この地域に多い「横ずれ断層型」の地震との見解を示した。付近で大きな活断層は知られておらず「未知の断層」が震源となった可能性がある。地震を起こすひずみがたまりやすい地域との指摘も出ており、政府の地震調査委員会は22日に臨時会合を開いて今回の地震を検証する。

(以下略)
----------------------------------------------------------

2016年10月20日木曜日

イ・ソンヒの「水仙」

イ・ソンヒの5集に収録の「水仙(수선화)」(1989年、作詞・作曲キム・チャンワン)は、独白だけの作品だ。それも随分と大人びた溜息して、当時満24歳のイ・ソンヒのイメージからちょっと飛び離れた気がしないでもない、そんな気もする。

以前、このブログで「水仙」について何度か触れたが、Youtube映像がなかなか見つからなかった。今回、幸いに発見したが、いつまでも残り続くことを祈りたい。

(本ブログ関連:”水仙”)

ところで、Youtube映像を見て分かることだが、カセットでも流通したようだ。昔、ソウルの世相険しい頃、日本人留学生が(街の露店でだろうか)イ・ソンヒのカセットを買って、下宿屋でしきりに聞いたという話しがある。
(余談: 教室の話題で知ったのだが、最近韓国で流行り歌をLPやカセットにして売り出したりしているそうだ)


(ふふふ) みんな過ぎたこと

いや、違うわ

愛! 贅沢なことみたい

未練! (ふん、ふふ)

わたしが 水仙を好きだったとしよう

その花が散ったとしよう

それが 何!

誕生日が同じ人だけで会うとしよう

それも日を決めておいて

ちらりと会って別れるのが、何が違うの

(はぁ~) みな、過ぎたこと

違うわ、違うでしょ


(Youtubeに登録の이원호に感謝)

2016年10月19日水曜日

<未聴取> KBS WORLD「国楽の世界へ」 障害を持つ音楽家

KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(10/12)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、障害を持つ音楽家の歌や演奏を3曲を紹介した。

<未聴取>のため、韓国語版記事より転載

1.「女唱歌曲 羽楽 風は(여창가곡 우락 바람은)」: イ・ヒョンア(이현아)歌、演奏歌楽会
・歌客(歌い手)イ・ヒョンアは視覚障害者のため、母は生まれて一度も光を見ることができなかった娘に世界を聞かせてあげようとした。おかげで、5才のときからピアノを習い始めて、小学校3学年のときに正歌(歌曲(가곡)/時調(시조)/歌詞(가사))と出会い、中央大学校国楽科で勉強し、2013年、国立国楽院が主催する全国国楽競演大会で大賞を受賞した。現在、シルロアム管絃盲人伝統音楽芸術団員として活動している。

2.「倡夫打令(창부타령)」: イ・ヒワン(이희완)歌
・イ・ヒワン名唱は、国楽家の家に生まれ、勉強真っ最中の年齢で事故で視力を失うことになると、自然に歌に夢中になった。聞き覚えで身につけた声が、後々まで悔しかった彼は、40を過ぎた年齢で名唱を訪ね歩きながら、きちんとした声(歌)を習うため努力して、老年に達して世の中にその名が知られた。

3.「沈清歌(심청가)」から、「秋月満庭(추월만정)」: チェ・ジュン(최준)歌・ピアノ
・チェ・ジュンは、発達障害を持って生まれ、指が固まるのを防ぐためピアノを学び、舌がよく回らぬのを防ぐためパンソリを習い始めた。じっと座って練習する時間が重なって集中力がつき、呼吸が長くなって健康も良くなり、パンソリの歌詞を覚えて歌ってみれば暗記力が高まったという。大学で実用音楽を専攻したり、<ピアノ 並唱(弾き語り)>という自分だけのジャンルを切り開き活動している。

2016年10月18日火曜日

10月はたそがれの国

昔、SFの短編小説が好きだった。今は本屋の棚に見られなくなったフレドリック・ブラウンのおやっと思わせるどんでん返しはいかにもアメリカンだった。ショートショートの系列かもしれないが、星真一とは違ったウィットがある、まさにストーリーテラーだった。

同じSF短編小説の範疇だが、いわゆるSFファンタジーと呼ばれる、レイ・ブラッドベリの短編は少し文学風というか、どちらかといえばウェットだった。ナイーブな少年に好まれたのだろう、そんな奴に紹介されたのが、レイ・ブラッドベリの短編集「10月はたそがれの国(The October Country)」だった。

(本ブログ関連:”10月はたそがれの国”、”レイ・ブラッドベリ”)

おかげで、レイ・ブラッドベリの短編集に関心が増した。ハロウィンがこんな風に身近になる以前の頃だった。ベッドの下、扉の奥、部屋の隅に潜む未知の暗闇。サーカスの一団が訪れ来るときの期待と合わせて、ピエロの化粧の下にある見知らぬ者への恐れ。あるいは、新しいスニーカーを履き、まるで宙を飛び跳ねるような空想と歓び。少年のいろいろな思いが瓶詰めされていた。

「10月はたそがれの国」には、「みずうみ(The Lake)」という、幼い頃に(といっても12歳だが)、湖の浜辺で一緒に遊んだ少女とその後邂逅する掌編がある。主人公は、新婚旅行の途中、その湖に立ち寄る。浜辺に出た彼は、12歳の少女の姿を見る。

なんというか、男の回想には、少年時代の(少女にも共通するか知れないが)記憶を美しくしてしまう独特の心理が、10月の秋冷えのせせらぎを包む川霧のように、ある気がしてならない。

2016年10月17日月曜日

イ・ソンヒの「いつも愛してる」

イ・ソンヒのインタビュー記事に、彼女の反応について「独特な語り」といった言及を目にすることがある。もちろん、イ・ソンヒの語り口の直截な指摘があるわけでないが、あえていえば、結論を端的に切り出すことをせず、自分の心象を重ね導いていくようなスタイルだ。

(本ブログ関連:”(資料) イ・ソンヒとのインタビュー(連合ニュース)”)

ワンフレーズで語りきるといった今様な話法とは違うものを感じる。対象との遠近を往復しつつ収斂させるのだ。例えば、「若手歌手とのデュエット」(10/10)のインタビューの中で、自信の<音楽感>について次のよう表現している。
----------------------------------------
・イ・ソンヒは、続けて、ロングラン(人気を長く保った)ことについて、「緊張しないで生きるといったような願いはしなかった」といい、「最近の友人たちは、人生は楽しむことだと思えて、そうか、音楽ももっといろいろな感じ方があるようだと思う」と話した。
----------------------------------------

イ・ソンヒの独特な語りを振り返りながら、8集所収の「いつも愛してる(언제나 사랑해)」(1992年、作詞・作曲キム・ヨンドン)を聞いていると、旋律の美しさにのせて、なんだか夢見のような気分になる。

(本ブログ関連:”いつも愛してる”)


愛してる、私の愛する人
あなたは、日ごとまぶしい光で私へ近づいてるのね

愛してる、う~ん~
永遠(とわ)に、一緒に私たちの幸せな人生の夢見るのね
貴方の、愛の香りが私にいっぱい飛んでくるのね

(トゥル~ル~、トゥルットゥ ルルットゥ ルルットゥ ルル~ル~ル~)

私の魂、私の愛する人
貴方は、私にいつも新しい光で現れるのね
その光は、いつも虹の色をして私に近づくのね

愛してる、私の愛する人
愛してる、私の人生



(Youtubeに登録の도미정に感謝)

2016年10月16日日曜日

イ・ソンヒの「夜が来れば」

今月は、陰暦とぴったり一ヶ月違うため、伝統的な季節感を読み取りやすい。10月16日は、陰暦9月16日である。この陰暦9月を「涼秋」と呼ぶ。まさに今にふさわしい。そのせいか、涼しさは暑い日中に感じる一瞬のものと異なって、夜が更ければ身にしみる予感的なものへと深まる。

イ・ソンヒの4集所収の「夜が来れば(밤이 찾아 오면)」(1988年、作詞・作曲ユン・ヒジュン)は、大衆歌謡の香りそのものだが、どこか墨絵のような東洋的背景色を感じる。彼女が仏教家の家に生まれたことから想起するのかもしれない。歌に、いわゆる男女の間にあるものとは異なる、絶対の距離、孤独を感じる。(ファン心理がなせる解釈)

今晩は満月だそうだ。夜空を眺めてみようかな。

(本ブログ関連:”夜が来れば”)


西山に陽(ひ)沈むよ、夜が訪ねくるよ
夜深まり行けば、寂しさがまたくるよ
*
懐かしさ 染まれば、夢も消えて
寂しさが たまれば、愛だけ待つよ

寂しさ 慰める、この私にはないのね
私は未知らぬ あなたを 待ちながら
この夜も、この夜も 寂しさを癒すよ

(*以下繰り返し)
この夜も、この夜も 寂しさを癒すよ


(Youtubeに登録のmaonsanに感謝)

2016年10月15日土曜日

市民祭りと沖縄の同窓会

天気も良く、足を伸ばして地元公園へ散策に出かけた。大変な人出だった。そうか、今日・明日、地元の「なかよし市民まつり」が開催されるのだ。野外施設前の広場を囲むようにテントが多数並び、人々であふれていた。

テントでは、市の公共機関やNPOなどの広報以外に、それぞれの団体が屋台ふうに食べ物を売っていた。官製の郷土意識の醸成といった感がないでもないが、土・日の連休、家族連れには楽しいイベントとなっている。広場中央の特設舞台で、近隣市から出演したアマチュアのスイスホルン・グループがのどかに奏でていた。秋晴れの空、ちょっとした高原気分だ。

帰路、図書館の読書室に寄る。なんと、隣りの会議室からにぎやかな物音がした。そういえば、入館したとき、沖縄の学校の同窓会があると掲示されていた。民謡、踊り、演奏など次々続く。迫力満点な響きが読書室に入ってくる。不思議なことに、それが気にならないというか、心地よいのだ。すっかり聞き耳を立てていた。

気付いたこと。わたしたちが同窓会をしたとして、民謡、踊り、演奏を通じて、こんなに楽しく郷土愛を表現することができるだろうか。受け継ぐ郷土文化、土地に根付いた先祖とのつながり。そんな経験もなく、知らぬまま歳をとってしまったようだ。

2016年10月14日金曜日

講演「あなたはイディッシュ語を知っていますか?」

8月に年寄りの冷や水というか下手の横好きというか、好奇心にかられてチャレンジした気持ちがまだ残っていたようで、イディッシュ語紹介の講演を聴講しに出かけた。今回は、エルサレム・ヘブライ大学講師のミリアム・トリン博士がイディッシュ語で話し、それを東京大学研究員の鴨志田聡子博士が通訳するという。

(本ブログ関連:”イディッシュ語”)

場所は、高田の馬場にある大学の会議室で、30名ほどが聴講した。もっぱら学生主体だったが、プロの他言語の翻訳家とか研究者もいるわけで、素人はだまって話しを伺うばかり。幸いなことに、配布されたレジメが、日本語の丁寧な箇条書きになっていて、置いてけぼりされることはなかった。

1.イディッシュ語の歴史 ・・・ 民族の移動と成立
10世紀末、ドイツのライン高地に起源する、ユダヤ人が話すイディッシュ語は、東欧への民族移動を経て、第二次大戦の結果(それまでは1,100万人が使っていた)話者を大幅に失い、現在のイスラエルでは現代ヘブライ語の隅で少数にとどまっている。 → アシュケナージ

2.イディッシュ語の語彙 ・・・ 各種言語との混成
ドイツ語、ヘブライ語・アラム語だけでなく、イタリア語、フランス語を、また民族移動の過程でスラブ語(ポーランド語など)を取り込んで語彙を豊かにした。

3.イディッシュ文学 ・・・ 最盛期の3作家(スフォリムアレイヘムペレッツ)紹介と、現代詩人(スツケヴェル)の作品紹介
19世紀半ばに登場した作家は、大衆に対して、①指導的・教化的に見る、②大衆目線で接する、③政治と伝統回帰という3様があった。
また、現代詩人がイスラエル成立を謳った、歴史の重層と多様さを持つ語義を駆使した詩作を紹介された。

久し振りに若い学生たちに混じって聴講するという、ちょっとした懐かしい経験をさせていただいた。

2016年10月13日木曜日

KBS WORLD「国楽の世界へ」 豊作祈願

KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(10/5)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、<豊作祈願>に関連する3曲を紹介した。

始めに、生活の中で多様な使われ方をした<鞴(ふいご)>、すなわち「風具풍구)」について次の様に紹介された。
・「風具」という<鞴>がある。扇風機の羽のようなものと、その横や後ろにある取っ手を回して風を起こす。地域によって役割や名称・形も多様だ。鍛冶屋で鉄を熱したり溶かすために使ったり、かまどに空気を入れる役割をした。床暖房のオンドルで火を焚くときも、「風具」を使う。また、大きなものは穀物を収穫した後、殻だけの<しいな>や細かいほこりを飛ばすときによく使う。「風具」の風で穀物を少しずつ流すと、しっかりした穀類は庭(下側)に落ち、枯草や<しいな>は遠く飛ばされる。

▼ 風具を回しながら歌った西道地域(半島北部)民謡「風具打令(풍구타령)」を聴く。作業に合わせたように力強く明るい。

次に、宮廷の宴で豊作祈願に奏でた「慶豊年(경풍년)」について次のように紹介された。
・朝鮮時代、主業の農業に携わる者を、支配階級の両班の次位に付けた。次に物を作る人、商人の順だ。民の多くが農作に従い、一方、国政を担う王やその臣下は、常に豊作を祈った。雨が降り過ぎたり少なかったり、豊作や凶作、全ては天の志しとした。その責は、王の徳次第と考えられた。宮廷で宴を開くときも、豊作祈願の音楽を奏でた。それが、「慶豊年」という曲だ。豊作を祝う意で、もともと定型詩「時調(시조)を歌う歌曲を、楽器で伴奏するよう編曲したものだ。

▼ 主旋律の横笛テグムに、バイオリン、ビオラ、チェロ伴奏で「慶豊年」を聴く。豊作を感謝するよう心やすまる。今様に。

最後に、具滋夏(구자하)が作ったという、京畿地域の民謡、「豊作歌(풍년가)」について次のように紹介された。
・一年の間手間をかけた田が黄金色に輝くのを見ると、農夫も感動したことだろう。稲刈り、脱穀、乾燥という多様な過程がある。農夫はみなと一緒に豊作の歌を歌いながら一日を終えたことだろう。ソウル近郊の京畿地域民謡、「豊作歌」は、具滋夏という名の歌い手が作ったと言われる。分かりやすい歌詞、単純な拍子と軽快なリズムのせいで、老若男女誰もが歌える。最近は豊作で収量が増えると、値段の暴落を心配するため、豊作が必ずしも良いとばかりでもないが、凶作より豊作の方が良いのは、いうまでもない。

▼ 豊作を喜ぶ京畿地域民謡、「豊作歌」の歌を聴く。まるで喜びを共有するような楽しさが湧き立つ。

・「豊作の歌」は、豊作のイキイキとした雰囲気を表現する。初期のものは、現在とだいぶ違う感じという。歌詞から、人々が季節ごと楽しむ風習も垣間見られ、暮らしぶりを知ることができる。

2016年10月12日水曜日

イソップ「狐と葡萄」

国会図書館には、古い書籍をデジタル化して公開している。その中には児童書まであって、明治の子ども向け道徳書もある。例えば、古代ギリシャのイソップの寓話集「イソップお伽噺」(三立社、1911年、明44年9月、訳述者 巌谷季雄=小波)を見ることができる。

(本風ブログ関連:”国会図書館”)

児童文学者の巌谷小波は、この書の序文(明治44年8月)で、まず訓戒(おしえ)を説き、その後に物語りするという、今までにないやり方をした、新訳というより新編が妥当だろうと述べている。

このブログは常々、「狐」を話題にしている。そこで、狐にまつわるイソップ童話で、最も代表的なキツネとブドウの話しを選んだわけだが、訓話から始まる展開が気になるけれど、いかにも明治らしい香りを知るのも悪くない。フリガナを( )内に記した。

(本ブログ関連:””)

-----------------------------------------------
「一三三  正(ただ)しき望(のぞ)み  (狐と葡萄)」(p.355)

   諸君(みなさん)! 自分(じぶん)の力量(ちから)では、迚(とて)も達(たっ)し得(え)られぬ様(やう)な、大(おほ)きな望(のぞ)みを抱(いだ)いて、夫(そ)れが仕遂(しと)げられぬ時(とき)は、直(すぐ)に自棄(やけ)を起(おこ)す位(くらゐ)なら、初(はじ)めからそんな野心(やしん)を抱(いだ)くより、正(ただ)しい希望(きばう)を持(もっ)て、だん~[だん]進んで行(ゆ)く方(ほう)が、いくら幸福(かうふく)か知(し)れません。

   或時(あるとき)一匹(ぴき)の狐(きつね)が、腹(はら)の空(ス)いたのを我慢(がまん)して、路(みち)を歩(ある)いて居(ゐ)る中やがて廣(ひろ)い~葡萄畑(ぶだうばたけ)に、さも旨(うま)さうな葡萄(ぶだう)の實(み)が、鈴(すず)なりになって居(ゐ)るのを見(み)て、もう食(た)べたくて仕様(しやう)がありませんから、幾度(いくど)も飛(と)び付(つ)いて取(と)らうとしましたが、高(たか)い棚(たな)の上(うへ)にあるので、どうしても思(おも)ふ様(やう)に取(と)れません。
   それで幾度(いくど)も跳(は)ねて居(ゐ)る中(うち)に、體(からだ)は段々(だんだん)疲(つか)れるのに、葡萄(ぶだう)は一粒(ひとつぶ)も食(た)べられませんから、狐(きつね)はとう~自棄(やけ)を起(おこ)し、
   「何(なん)だ! こんな青(あお)い葡萄(ぶだう)が食(た)べられるもんか。食(く)ったら酸(すっ)ぱくて仕様(しやう)がないだらう。」
と、毒(どく)づいて、其(その)まゝ行(い)ってしまひました。
-----------------------------------------------

2016年10月11日火曜日

衣替え

テレビの街頭インタビューで、テーマからしてそうだったのだが、女性の回答がほとんどで、未だ「衣替え」していないという。一方、気象予報士は、これからもう夏日を思わせることはない、雨の心配もないので、と衣替えを進めていた。

暑いのは得意でない、寒いのはもっと苦手である。だから、気温は20℃から30℃までが調度よいといってきた。最近までそんな按配だったのだが、この数日に20℃±になると、ぐっと冷えが勝り、全てががらり変化した。今日なんて、私はベスト(昔風にいえばチョッキ)を着て外出したものだ。

秋冷えに負けまいと服を替えるわけで、そうなれば半袖の夏服に未練はない。無意識に夏服のハンガーを横に押し込み、あるいは箪笥の奥にしまい込む。この心変わりは一体何なのだろう ・・・ 一瞬だけそう思ったりする。心を引きずることのない別れがあるんだとね。

ここで、夏服にきちんと「さよなら」を告げておこう。オフコースの歌を借りて。(いけない、不謹慎なブログになってしまったかも)


(Youtubeに登録のhigh_note Music Loungeに感謝)

2016年10月10日月曜日

イ・ソンヒがすすめるデュエットしたい若手歌手

まるで呼吸するように歌うことができれば、どんなに素晴らしいだろう。歌の源を掛け合いの「歌垣」に求めてみるのもよい。美しい自然な呼びかけが通じれば最高だ。歌は言葉であり、魂を運ぶ息でもあるからだ。

イ・ソンヒは、ソウル経済の記事、「イ・ソンヒ 『セムギム、イ・スヒョン とても好きで・・・声が独特な友を好む』」(10/9、イ・ジュハン記者)で、今好む若手歌手を次のように挙げた。
-------------------------------------------
イ・ソンヒ 「まだデュエットしたい後輩はないが、セムギム、イ・スヒョンが良い」

・歌手イ・ソンヒが、セムギムと楽童ミュージシャンのイ・スヒョンが好きだと明らかにした。

・去る8日放送された、KBS 2TVの(芸能情報番組)「芸能街中継」で公開された広告撮影現場のインタビューで、イ・ソンヒはデュエットをしたい後輩がいるのかという質問に、「声が独特な友がいたら良いが、まだそれ相応の友はいないようだ」と話した。

・イ・ソンヒは、しかし「セムギム、楽童ミュージシャンのイ・スヒョンをとても好きだ」と付け加えた。

・イ・ソンヒは、続けて、ロングラン(人気を長く保った)ことについて、「緊張しないで生きるといったような願いはしなかった」といい、「最近の友人たちは、人生は楽しむことだと思えて、そうか、音楽ももっといろいろな感じ方があるようだと思う」と話した。

(広告撮影現場) 「歳月が顔向けできない最高の童顔(若々しさ)」

(Youtubeに登録のAcaciaに感謝)
-------------------------------------------

まずもって、男性歌手(セムギム샘김)でなく、女性歌手のイ・スヒョン(이수현)のYoutube映像を探した。イ・スヒョンは、兄妹デュット「楽童ミュージシャン」にいて、その声は自然に飾らず、穏やかな風のように吹く。ここでは、ホン・ソボム(홍서범)のオリジナル曲、「私はあなたに愛を望んでいませんでした(나는 당신께 사랑을 원하지 않았어요)」を歌っている。心地よい実力!

(イ・スヒョンのカバー 「私はあなたに愛を望んでいませんでした」)

(Youtubeに登録のKBSKpopに感謝)

(訂正) 体育の日 2016

(訂正) 昨日の日曜日に、祝日「体育の日」(月曜日)と思い違いして以下のよう書いてしまいましたが、今日に置き換えます。
----------------------------------------
今日は、ハッピーマンデーの祝日、「体育の日」だ。近頃体を使うことといえば、健康体操教室に通うくらい。それ以外は近所の散歩程度で、それも天気次第といったところ。

(本ブログ関連:”体育の日”)

小さな子どもは、母の手をふりほどいてでも歩こうとする。昼休みの小学校のグランドは、まるでブリューゲルの「子どもの遊戯」絵そのままだし、もっと大きくなれば一人遊びのスポーツも加わるだろう。総じて湧き出るエネルギーを遊びに発散すれば成長につながるという、なんと素晴らしいことだろう。

やがて歳が重なれば、動くのが億劫になる。動かなければ筋力も衰え体型もだらしなくなる。といって、元気なつもりで運動すれば怪我をする。まさに今の自身なわけで、見かけを維持したところで、内臓は歳相応といわれているのだといい訳する。

それでも、体育の日になると気がそそられて、ちょいと出かけてみようなんて思う。近所をぐるり散歩もわるくない。(以下略)
----------------------------------------

2016年10月9日日曜日

(訂正) 日にちを読み間違えた

(訂正) 本来の日曜日を、祝日月曜日の「体育の日」と間違えましたので訂正します。

「体育の日」の月曜祝日と間違えて、その日らしいことを書いてしまった。その内容は、本来の10/10に書き送った。ブログを始めて以来、日にちを読み間違えたのは初めてのこと。自分に対して、なんとも格好悪い思いをする。

ただし、10/10と読み間違えて記したもののうち、次は10/9の日曜日のことなので、そのままここに置く。
--------------------------------
・・・ 帰宅路で気付いた。夕暮れ雲は重いし、吹く風は思った以上に冷え冷えする。ああ、もう秋なんだと実感する。

2016年10月8日土曜日

イ・ソンヒの「狐の嫁入り」

昨日とりあげた「狐」の話題を継続する。イ・ソンヒには、今年(2016年)9月のコンサートで歌ったヒット曲 「狐の嫁入り(여우비)」(2010年)がある。これは、人間の若者と、現代によみがえった九尾狐の少女との恋を描いたファンタジー・ドラマ「僕の彼女は九尾狐」のテーマ曲だ。

イ・ソンヒ独特の清潔感は、少女(九尾狐)のひたむきな思いを巧みに表現する。人と異界の交流は、さまざまな行き違いを生むものの、少女の純粋さに視聴者は引き込まれたはずだ。

このドラマでは、イ・ソンヒの愛弟子イ・スンギ(歌手)が今様の多少刹那的若者を、現代によみがえった九尾狐ながら無垢の少女を俳優のシン・ミナが演じた。私の数少ない、完全視聴したレンタルDVDドラマでもある。

(本ブログ関連:”狐の嫁入り”)


(Youtubeに登録のLove Koreaに感謝)

2016年10月7日金曜日

(資料) 岡本綺堂「妖怪漫談」 狐

秋の涼しさが本格化するこの時期に、「怪談」というのもなんだか変だが、岡本綺堂の掌文「妖怪漫談」(青空文庫)は、妖怪と(空想を含む)獣、魚、鳥など動物との関係を種類分けしている。中国(支那)で<狐>をどう見ていたか、わずかだが知ることができる。

(本ブログ関連: ”葛の葉)”、”仙人”、”岡本綺堂”)

--------------------------------------------
・「我国古来の怪談はことごとく支那から輸入されたもので」、「六朝、唐、五代、宋、金、元、明の輸入品であるといって好かろう。」

・支那では「神仙怪異の事」というが、「<仙人>の話はあまり我国に行われていない。」、「支那で最も多いのは、<幽鬼>、<寃鬼(えんき)>即ち人間の幽霊であるが、我国でも人間の幽霊話が最も多いようである。」、「・・・<幽鬼>は種々の意味でこの世に迷って出るのであるが、<寃鬼>は何かの恨があって出るに決まっている。」

・「幽霊に次いで最も多いのは<狐>の怪である支那では狐というものを人間と獣類との中間に位する動物と認めているらしい。従って、狐は人間に化けるどころか、修煉に因っては<仙人>ともなり、あるいは天狐などというものにもなり得ることになっている。我国では<葛の葉狐>などが珍しそうに伝えられているが、あんな話は支那には無数というほどに沢山あって、勿論支那から輸入されたものである。」

・「<狐狸>と一口にいうものの、支那では<狸>の化けたということは比較的少い。決して絶無というわけではなく、老狸の怪談も多少伝えられてはいるが、狐とは比較にならないほどに少い。」

・「支那では人間が生きながら他の動物に変ずるという怪談が頗る多い。殊に<虎>に変ずる例が多い。」
--------------------------------------------

2016年10月6日木曜日

イ・ソンヒファンの必修曲

連日、PCが怪しい。今日も、だましだまし使っている。とはいえブログ更新できるのは、ちゃんと動いているわけで・・・。この動き、本当に正常なのか分からない。
実は気になることがある。セキュリティ・ソフトが自動更新されて、突然一部操作手順が変わった。それ以来、トラブっていない。

気分転換!

イ・ソンヒのどんな曲を聞くべきか考えてみた。現在のところ世界共通なら、次の3曲が必須だろう。
  「Jへ(J에게)」
  「因縁(인연、縁、絆)」
  「その中であなたと出会って(그 중에 그대를 만나)」
韓国的感性なら、更に次の2曲が加わることになるかもしれない。
  「あ!昔よ(아! 옛날이여)」
  「美しい江山(아름다운 강산)」

ところで、イ・ソンヒのコンサートで歌われた曲目は、そもそも必須なものばかりだろう。もちろんその中には、コンサート時期に合わせてリリースされたアルバム曲もあるけれど。

(本ブログ関連:”・資料:이선희 Concert”)

今年9月4日の、イ・ソンヒのコンサート「The Great Concert」で歌われた曲目を並べると次のようになる。特に、「*」印の曲は、彼女の音楽史のマイルストーンだ。
Youtubeで、彼女の名前「이선희」と、ハングル曲名を並べて検索すると聞くことができる。

(例) ” 이선희  인연 ”

*「因縁(인연、縁、絆)」
-「炎のように蝶のように(불꽃처럼 나비처럼)」(同名映画主題曲)
*「少女の祈り(소녀의 기도)」
*「私はいつもあなたを(나 항상 그대를)」
-「今になって(이제야)」
*「冬哀傷(겨울애상)」
*「狐の嫁入り(여우비、天気雨)」(「僕の彼女は九尾狐(내 여자친구는 9미호)」テーマ曲)
-「街の眺め(거리구경)」
*「あなたが私を愛されるなら(그대가 나를 사랑하신다면)」
*「その中であなたと出会って(그 중에 그대를 만나)」
*「分かりたいです(알고싶어요)」
*「ケンチャナ(괜찮아)」
*「ひとしきり笑いに(한바탕 웃음으로)」
*「炎のように(불꽃처럼)」
*「葛藤(갈등)」
*「美しい江山(아름다운 강산)」
*「Jへ(J에게)」

2016年10月5日水曜日

(PCトラブル) インターネット接続が怪しくなった

PCトラブルのため? インターネット接続が怪しくなった・・・接続が確立できたり・できなかったりする。

ここ数日の内に、ブログの登録が突然できなくなるかもしれない。

(本ブログ関連:”(雑談) キャッシュが溜まって、溜まって”)

KBS WORLD「国楽の世界へ」 神仙、仙女

KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(9/28)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、<神仙(신선)>、<仙女(선녀)>に関連する3曲を紹介した。

(本ブログ関連:”神仙”)

始めに、「神仙」の「神人」と「真人」、その体現者「崔致遠(최치원)」と「玉寶高(옥보고)」について次のように紹介された。
・東洋では、人に生まれながら不老不死の神通力がある「神仙」の存在を信じた。荘子は、神仙を、神と人の「神人」と、真(まこと)と人の「真人」に区分した。神人は、初めから神仙となる素質を持って生まれた人であり、真人は、修行を通じて神仙となった人だ。神仙は、水中にいても死ぬことなく、燃える火中でも熱さを感じない。統一新羅時代の学者「崔致遠」や、弦楽器コムンゴの名人「玉寶高」などが神仙になったと伝わる。神仙は、細かなことに干渉せず、自然の中で囲碁や楽器演奏など風流を楽しんだ。

▼ 朝鮮時代のソンビが楽しんだ伴奏曲を管楽器(タンソセンファン)用にした「水龍吟(수룡음)」を聴く。青秋に相応しく響く。

次に、神仙の絵に登場する「仙童(선동)」、定型詩「時調(시조)」の「辞説頭学(사설지름)時調」にある「鶴に乗って、笛を吹いて(학타고 저불고)」について次のように紹介された。
・ソンビの作品に、神仙を描いた絵があり、楽器を演奏する姿も少なくない。ソンビの楽器といわれるコムンゴもあり、(横笛)ゾッテやセンファンを奏する神仙が多く見られる。また、神仙を世話する子どもの「仙童」がよく登場する。子供らしい顔に髪を両側に結び、桃を持つことが多い。定型詩「時調」に、「辞説頭学時調」があり、「鶴に乗って、笛を吹いて」は、そんな神仙の生活を表現した曲だ。神仙中、最高の女神「西王母」が開く宴に、誰が参加するか尋ねる歌詞に、神仙を世話する仙童が仙女の名を挙げる。そんな宴に行ってみたい、ソンビの思いがこもった歌のようだ。

▼ 辞説頭学時調の「鶴に乗って、笛を吹いて」を聴く。悠悠と空を浮かぶよう、何だか楽しいタイトルだ。

最後に、時調に登場する「仙女」、ソンビ「仙君(선군)」と仙女「淑英(숙영)」の愛を描いたパンソリ「淑英娘子伝(숙영낭자전)」について次のように紹介された。
・時調は、一定の文字数と並べ方をする定型詩だ。変形した形ができると、元の形式を「平時調(평시조)」と呼ぶ。先の辞説頭学時調から、辞説時調は、平時調より文字数が多いものを指し、頭学時調は、歌の前半を高く歌うという意だ。仙女は、昔話に神仙より頻繁に登場する。神仙は年寄りが多いが、仙女は若くて美しい女性として登場する。また、朝鮮時代、ソンビの「仙君」と、仙女「淑英」の愛を描いたパンソリ「淑英娘子伝」があった。この作品は、長い間歌われなかったが、朴松熙(박송희、1927年~)が復元(再創作)したという。「淑英娘子伝」は、男女の愛を描いた説話を基盤にしたもの。

▼ 「仙君と仙女が出会う場面(선군과 선녀 만나는 대목)」の歌を聴く。

2016年10月4日火曜日

(雑談) キャッシュが溜まって、溜まって

「キャッシュ」がたまって大変だ。といって、現金のキャッシュではない。Google chrome(ブラウザ)に、インターネット一時ファイル(キャッシュ)が溜まり過ぎて、インターネットと接続できなくなってしまったのだ。

(カレンダー)フリーソフトをアンインストールしたり、プロセスを停止・復元したり、ルーターを確認したけれど。結局、お掃除ツールで<インターネット一時ファイル>を削除して問題解決。ことの無きを得たわけだが、キャッシュが現金のキャッシュだったら、どんなによかったろうに・・・。

(参考) キャッシュサイズを 1GBに設定。(”Tipsfound”に感謝)
            [  ~\Application\chrome.exe " --disk-cache-size=1073741824 ]

私の頭にも、いろいろなキャッシュが溜まっていて、外界との風通しが悪くなっている。これを、昨日のノーベル賞で話題になった「オートファジー」でリサイクルできたら、記憶の整理がつくかもしれない。

それでも、PCの様子がちょっと変で気掛かりだ。

2016年10月3日月曜日

「ノーベル医学生理学賞」単独受賞、大隅良典・東京工業大栄誉教授

帰宅してテレビを見ると、大隅良典・東京工業大栄誉教授が<ノーベル医学生理学賞>を受賞されたというめでたいニュースが流れていた。解説者は、今回の受賞が単独受賞であり、通常同時受賞が最大3人であることを考えれば、いかに突出した業績であるか力説していた。

(本ブログ関連:”ノーベル賞”)

大隅氏のゆったりした語りくち、ニュース番組の解説図で、何となく一歩理解できたような気がしてくるから不思議。「オートファジー(autophagy、自食作用)」という、細胞内の器官をリサイクルするメカニズムを初めて知った。素人にとって、細胞内はまだまだドラマチックでダイナミックな動きをしていると思う。

ノーベル賞は、子どものころに偉人伝で知ったわけで、この言葉に対して、一も二もなく崇高さと尊敬の念を素直に感じたものだ。今回の医学生理賞受賞は、昨年の大村智・北里大学特別栄誉教授に続き、何だかうれしくなるのも事実だ。

”オートファジー”の<メカニズム>、およびその<遺伝子>、医療への応用などについて、科学雑誌「Newton」が直ぐに分かりやすく図解してくれるだろうから、それを楽しみに待つことにしよう。

(NHK Eテレ「サイエンス ZERO」 2015年9月13日放送)

(Youtubeに登録のJP_11に感謝)

今年も残り 4分の1

毎度ながら、一年の大きな時間経過を確認するのに、リンゴの実の食べ具合に例えてしまう。10月に入ったので、つまり9月まで消化したので、今年の4分の3を食ってしまったことになる。リンゴの芯を中心にして縦に4等分に切ると、残すところ4分の1しかない。それが、どれだけちっぽけなことか。

どうりで、パソコン横の小型<日めくりカレンダー>が軽くなってゆらゆら揺れている。壁掛けの大型<月別カレンダー>も心もとない。何だかみんな薄っぺらくなってしまった。

今日から、今年後半の教室が始まる。夜は「雨」という、午前の天気予報と違って、夕方の予報では「曇り」に変わっていた。通い方を考えていただけに、少し安心というところか。

8月、9月を自学自習に没頭しようと妄想したが、やっぱりも妄想のままに終わった。センスがないのだから、コツコツやっていくしかないのに。逆に考えよう、コツコツやれるのも、続ける楽しみでないかとね。

2016年10月2日日曜日

イ・ソンヒのカバー「愛しか私はわからない」

イ・ソンヒは、2004年に世宗文化会館で開いたデビュー20周年コンサートステージで、シム・スボン(심수봉、1950年~)が歌った(作詞・作曲)の「愛しか私はわからない(사랑밖엔 난 몰라)」(1987年)を、独特な味わいでカバーした。イ・ソンヒのカバーは、シム・スボンをして、「後輩歌手たちが歌った(自分の)『愛しか私はわからない』の中で、イ・ソンヒの歌が最も印象に残る」と言わしめたほどの完成度だった。

(本ブログ関連:”愛しか私はわからない”、”シム・スボン”)


あなたが 私のそばに 立ったとき
その眼差しが とても良くて
昨日は 泣いたけれど
今日は あなたのせいで
明日は 幸せになるわ

顔ばせでも みせかけでもない
やさしい 愛だけが必要でした

過ぎ去った 歳月すべて 忘れるように
あなたのいない 今は 何も出来なくて
愛しか 私は分からない
        _ _ _

なんとなく捨てられた 私のために
泣いてくれた ただひとり
とても 大きな肩に
もたれたい夢を あなたは 壊さないで

この日を いつも待ちました
つらい歳月と同じだけ抱いてください

懐かしい 風のように 消えそうで
愛して 別れたら また
会いたくて あなたがとても 良くて


(Youtubeに登録の모모 선희5119に感謝)

2016年10月1日土曜日

(参考) Hi-net自動処理震源マップ

私たちには、地震や津波の自然災害(天災)に対する警戒や対処について、次の言葉が知られている。
・「天災は忘れた頃にやってくる」(明治・大正期の物理学者 寺田の言葉)
・「津波んでんこ」(東北の古い表現ながら、'90に新しい標語として確立)

寺田彦の言葉は、今では当り前過ぎて、ニュースなどでわざわざ話題に採りあげられることは少ない。日常感覚に完全に刷り込まれているからだ。だからこそ、防災や避難に目を向け、「津波てんでんこ」の言葉は真に迫ってくる。

最近、気になることがある。日本海側に地震発生が発生していることだ。防災科学技術研究所の「Hi-net自動処理震源マップ」で、8/31~9/30の間の震源図を見ると、そんな傾向を感じる。

(参考) Hi-net自動処理震源マップ(最新30日間: 8/31-9/30)

国立研究開発法人 防災科学技術研究所<地震津波火山ネットワークセンター>の「高感度地震観測管理室」が作成。
「気象庁一元化震源要素(2日前以前)および,Hi-net地震観測システムによる 自動処理結果(前日・当日)の震源要素を使用して作成しています」とのこと。

この1ヶ月間(8/31-9/30)については、琉球諸島を北上し、九州地方熊本県を通り、中国地方鳥取県・兵庫県、北陸地方の新潟県(佐渡)、そして北海道へ抜ける、日本海側に(震源の浅い)地震が発生している。

日本海側の地震に対応するように、韓国の慶州でも地震が発生した。素人判断では、主として太平洋側のプレート境界を意識するが、日本海東縁変動帯の歪みも活発化しているのだろうか・・・以前と比べる知恵もないけれど気になるところだ。

(追記)
朝鮮日報は、慶州地震の活断層について、「南北方向だけでなく東西方向にも活断層が存在する」というインタビュー記事、「慶州地震:東大名誉教授 『今後の本震が起きる可能性も』」(9/28、ソン・ホチョル記者)を掲載している。(抜粋)

----------------------------------------------------
 日本を代表する地震専門家の笠原順三・東京大学名誉教授(74)は「今後3-4カ月くらいに慶州地震の震源地の東方で今回の地震よりも強い地震が来る可能性がある」と警告した。半月前に慶尚北道慶州市で発生したマグニチュード(M)5.8の地震は、さらに強い本震の前震だという見方だ。

 笠原氏は26日、ソウル・太平路の朝鮮日報本社で行われたインタビューで、「この1カ月間の韓半島(朝鮮半島)における地震を集中的に研究したところ、韓国はもはや地震安全国ではないという結論に至った」として、上のように発言した。そして、「韓国は今後また大きな地震が来た時に備えて対策を講じるべきだ」と述べた。この見解は韓国気象庁の発表とは正反対だ。気象庁は22日、「今後の本震(慶州で発生したM5.8の地震)よりも大規模な地震が起こる確率は低い」と発表している。
_ _ _

 第一の根拠は、韓半島には南北方向だけでなく東西方向にも活断層が存在するということだ。・・・。韓国の専門家たちは、慶州付近で南北に走る梁山断層を今回の地震の原因と見ている。だが、笠原氏は「この地域における震源の過去1カ月間(8月24日-9月23日)の分布を見ると、南北ではなく東西に長く走っている。この付近で最近、相次いで大小の地震が発生しており、強い本震もこの線上で発生する可能性がある」と語った。

 第二の根拠は、9月12日の慶州地震に先立つ7月5日にも蔚山地域でM5の地震が発生していることだ。これまで地震がほとんどなかった蔚山と慶州で2カ月間にM5以上の地震が相次いで発生したことも、強い本震の前兆だと解釈すべきだという。・・・
_ _ _

 第三の根拠は、5年前に発生した東日本大震災(M9)の影響だ。・・・例えば、韓半島で強い地震が2回(1643年・蔚山M7、1681年・襄陽M7.5)発生した時、日本では1707年に宝永地震(M8.5)が発生したという。

 笠原氏の主張は、日本の東に位置する太平洋プレートの北上を根拠にしている。太平洋プレートは年に平均10センチメートルずつ北西方向にずれ、日本列島と韓半島が載っているユーラシアプレートにぶつかるため、地下に巨大なエネルギーが蓄積されているというのだ。このエネルギーが広範囲で大地震を引き起こすと説明している。

 その上で、「韓半島の地震の特徴は、日本の地震より震源が浅いことだ。同じ規模の地震なら、被害は韓国の方が大きくなる可能性がある」と言った。事実、日本の震源の深さは、通常80-100キロメートルだが、韓国は5-15キロメートルしかない。

 同氏は「地震予測は非常に難しく、特に発生時期は誰にも当てられない」と言いながらも、「発生時期の予想は違っても、『どの地域にどれくらいの強さの地震が発生する可能性が高いか』という分析は可能だ。私の予測が外れればいいのだが、外れなかったとしても、被害を最小限に食い止めるのにこの警告を役立ててほしい」と言った。
----------------------------------------------------