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2016年5月18日水曜日

KBS WORLD「国楽の世界へ」 先生(師匠)

KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(5/11)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、5月15日の「先生の日(교사의 날 / 스승의 날)から「先生(師匠)」に関連した3曲を紹介した。

始めに、「先生の日」の意味と、その由来である世宗(세종)大王の業績について次のように紹介された。
・5月15日は、先生に感謝を伝える「先生の日」。<先生>は、正しく教え導く存在で、知識や学問を教える職業の意が強い。先生以外に、<師匠(스승)>があって、人間の務めや本分を教え、徳を備えた人生の見本となる対象だ。「先生の日」は、第4代朝鮮国王で、ハングル文字体系を制定した<世宗>と関連して、彼の誕生日の5月15日を元にする。ハングルを創製して、漢字以外に民に学ぶ機会を作った。音楽にも才があり、民と共に楽しむ意の「輿民楽(여민락)」を作った。

▼ 国立国楽院の演奏で「輿民楽」を聴く。おだやかで雅な香りがする宮廷風な音色がする。

次に、音楽を伝授する師弟の関係について次のように説明された。
・伝統音楽(国楽)は、口伝による伝授が多かった。口で伝えて、心で教えた。師弟が向かい合い、先生が歌を歌うと、弟子は楽器などを演奏する。録音機もなかった時代、弟子は先生に集中し、先生も弟子のために心を込めて歌った。1年、2年と過ごす内に、親子のように格別な関係になる。弟子はある程度学んだ後、一人で訓練を重ね、先生のメロディーやリズムを超え、独自の演奏までできるようになる。国楽は、そのような形で変化し、発展してきた。

▼ 朝鮮時代の代表的風流音楽「霊山会相(영산회상)」の6番目曲、「下絃還入(하현도드리)」を演奏で聴く。緩やかで風流の響き。

最後に、国楽を復興させた朴緑珠(박록주)、朴貴姫(박귀희)、金素姫(김소희)について次のように紹介された。
・第二次大戦後も、国楽が軽視される時代があった。そんな中で、国楽のため貢献した方々がいた。パンソリをはじめ、民族音楽を受け継ぎ、弟子がより良い環境で学べるよう寄与した、朴緑珠、朴貴姫、金素姫のような女性たちだ。パンソリは男性中心に成り立った時代に、女性だけの団体を作り、女性国劇という新しい形の公演を始めた。それが大きく人気を博し、当時衰えつつあったパンソリ公演を活気づけたという。

▼ 「春香歌(춘향가)」から、李夢龍(이몽룡)が使臣として現れる、「御使出道の場面(어사출도 대목)」を聴く。せわしく言葉が間断なく続く。

・彼女たちは、弟子のため私財を投じて学校を設立するなど支援を惜しまなかった。先生というより母性的存在だったろう。