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2017年1月10日火曜日

それでも春よ来い

今日の都内の最高気温は 12.7℃で、3月並みという。近所を歩けば、気を許すまでもないが、ほどほどの余裕だ。明日から寒波襲来、最高気温が一桁になるそうだ。当分、厳寒が続きそうで気が重い。こんなとき、どこやら春の兆しがないかと気になる。

近所を探せば、小学校の生垣におさまっている沈丁花が、小さな赤い芽を膨らませ始めているし、民家の庭先の白木蓮は枝先にあちこち白い芽を見せて揺れている。

(本ブログ関連:”沈丁花”、”白木蓮”)

新しい経験をひとつひとつするたび、幼子は喜びを満面の笑みにあらわす。そのはしゃぎ声は、遠くに置き忘れたものを呼び覚ましてくれる。童謡「春よ来い」(1923年、作詞相馬御風、作曲弘田龍太郎)の「みいちゃん」の期待に共鳴し心躍る。

「唱歌・童謡ものがたり」(岩波現代文庫、読売新聞文化部)の「春よこい」の項目には、作詞者相馬御風についてこんな一節が書かれている。
「(郷里)糸魚川に戻った御風は良寛の研究に没頭した。『大愚』と号し、一切の欲を捨てて村の子供らと無心に交わった希代の思想家・芸術家。今では知らぬ人のいない良寛さんだが、その足跡を発掘して世に紹介した最大の功労者が、ほかならぬ御風である。
『春よこい』では 『じょじょ』 『おんも』など、当時の童謡としては珍しく幼児語が使われた。雪深い越後の遅い春を待つ幼子の心が伝わってくるのは、言葉の技巧ゆえではなく、作者自身が子どもになりきっているからだろう。あの良寛さんのように。」


(Youtubeに登録のキッズボンボンに感謝)